バッドランズ国立公園
From Wikipedia, the free encyclopedia


バッドランズ国立公園(バッドランズこくりつこうえん、Badlands National Park)とはアメリカサウスダコタ州の南西部にある国立公園である。 プレーリーと呼ばれる大平原地帯の中にある岩山地帯で約244,000エーカー(924km2)の広さにある。広大で荒々しい岩山や丘が聳え立ち、プレーリーの大平原には、バッファロー(アメリカバイソン)が生息しており、国立公園の周囲にバッファローギャップ国有草原がある。プレーリードッグ、コヨーテ、プロングホーンなどの野生動物も生息している。
バッドランズとは、「悪い土地」又は「荒地」を意味する、スー族インディアンの言葉「マコシカ」を英訳したもので、およそ50万年の歳月をかけて水と風の浸食作用でできあがった奇妙な地形には、いくつもの崖や峡谷のほか、そそり立つ尖峰、根元が細く削られた岩、そして平坦な岩のテーブルなどこの地域の特徴的な風景が広がっている。生き物が暮らしていくのはほぼ不可能で、野ウサギの死体を捜すヒメコンドルを除けば、ほとんどいない。



この国立公園はもともとオグララ・スー族インディアンの保留地(Reservation)であり、国立公園の南部サウスユニット(南地区)にまたがっている。ストロングホールド・テーブルの付近はもともとスー族の領土であり、生活の場ではなく、儀式の聖地として崇められている。
1868年の「第二次ララミー砦条約」で合衆国はスー族に対し、バッドランズ一帯を「永久にスー族のものである」と保証した。しかし1889年にはこの条約は破られ、バッドランズは合衆国によって没収され、一方的に国立公園に組み入れられたのである。この条約破棄は合衆国最高裁判所によって1980年に違法判決がされていて、一帯は合衆国による公然不法占拠地となっている。
この地は19世紀末には、白人に追いつめられたスー族インディアンたちによって、「ゴーストダンス」と呼ばれる、バッファローや死者の魂を蘇らす儀式の場として盛んに使われた。1890年に最後のゴーストダンスが行われたあと、合衆国によってこの儀式は徹底禁止されたが、1960年代から始まったインディアンの権利回復運動である「レッド・パワー運動」によって儀式は復活した。