バーン (単位)
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使用
概要
核物理における反応断面積とは、原子核の核反応の発生のしやすさを示したもので、面積の次元を持つので「断面積」と呼ばれる。別の言い方をすれば、核反応を起こすために粒子を照射する際の「的(まと)の大きさ」である。
1バーンはおよそウランの原子核の断面積に等しい。そのため、核物理学者の間では広く使われている。なお、バーンよりずっと小さい断面積の単位として、シェッド(shed)が1940年代後半から1950年代に使われていた。1 シェッド = 10-52 m2 である[2]。
一方、核四極子共鳴では上記の「的」という概念とは無関係であるが、その値が面積の次元で表され、その大きさがちょうど良いため、単位として バーン が流用されている。
由来
第二次世界大戦中のマンハッタン計画における原子爆弾の研究において、パデュー大学のアメリカ人物理学者、ホロウェイ(M.G. Holloway、en:Marshall Holloway) と ベイカー(Charles P. Baker[3])が、典型的な原子核が示すおおよその断面積(10−28 m2)を表す単位の暗号名として、1942年12月にバーンという単位を考案した[4][5]。バーン(barn)は英語で「納屋」のことであり、これは「納屋ほども大きな的」ということを表している。核反応の的としてのウランの核の断面積が、他の原子の原子核に比べて非常に大きいからである[6][7]。当初は、この名前によって核構造の研究(原子爆弾開発研究)を秘匿できることを期待した命名であったが、最終的には核物理学や素粒子物理学の標準の単位となった[8][9]。