N粒子サイトからなる1次元格子を考える。
各粒子サイト間の距離はaで、全長はL = Naとする。
ここで、この1次元の箱の中に定在波があると仮定するのではなく、周期的境界条件を用いるのが便利である。
[2]

ここで
は波長、nは整数である。
正の整数は前進する波、負の整数は後進する波を表す。
この格子中の波動の波長は最短で2aであり、このとき最大の波数
となり、|n|は最大値
となる。
状態密度g(k)dkを、波数ベクトルがkからk+dkである定在波の数として定義する。
[3]

3次元に拡張すると、箱の中の状態密度は、

ここで
はk空間での体積要素である。
また電子では2つスピンの方向を考慮して、因子2を掛ける必要がある。
連鎖律により、エネルギー空間でのDOSは次のように表せる。

ここで
はk空間での勾配である。
k空間での位置の組(粒子エネルギーEに対応)はk空間で面を作り、Eの勾配はこの面の全ての点と直交するベクトルである。
[4]
このエネルギーEについての関数である状態密度は、

ここで積分は定数Eの面
にわたり行う。
が面に直交し、Eの勾配に平行となるような新しい座標系
を選ぶことができる。
この座標系が元の座標系の回転であれば、k'空間の体積要素は、

dEは次のように書ける。

g(E)の式に代入すると、

ここで
項は、定E面の面積要素である。
の式は、分散関係
が極値となる
点でDOSの被積分関数が発散することを意味している。
ファン・ホーベ特異点はこれらの
点でのDOS関数で起こる性質である。
詳細な解析[5]によると、3次元空間ではバンド構造が極大か、極小か、または鞍点かに依存して4種類のファン・ホーベ特異点がある。
3次元ではDOSの微分が発散してもDOS自身は発散しない。
関数g(E)は平方根特異性(図を参照)をもつ傾向にある。
自由電子のフェルミ面では、

.
2次元でのDOSは鞍点で対数的に発散し、1次元でのDOSは
がゼロとなるところで無限となる。