フィラントトキシン
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| 物質名 | |
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N-[(2S)-1-[4-[3-(3-Aminopropylamino)propylamino]butylamino]-3-(4-hydroxyphenyl)-1-oxopropan-2-yl]butanamide | |
| 識別情報 | |
| JGlobalID |
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3D model (JSmol) |
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| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
PubChem CID |
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CompTox Dashboard (EPA) |
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| 特性 | |
| 化学式 | C23H41N5O3 |
| モル質量 | 435.603 g/mol |
フィラントトキシン(philanthotoxin)類は、オオツチスガリモドキ(Philanthus triangulum)の毒液の成分である。フィラントトキシン類はポリアミン系毒素であり、これらはカリバチやクモの毒液から単離される毒素の一群であり、ただちにしかし可逆的に獲物を麻痺させる[1]。δ-フィラントトキシン(PhTX-433)は毒素から精製できる最も活性のあるフィラントトキシンである[2]。PhTX-433はニコチン性アセチルコリン受容体(NAChRs)およびイオンチャネル型グルタミン酸受容体を含む興奮性神経伝達物質イオンチャネルを遮断することによって機能する[3]。フィラントトキシン類はのIC50値はアナログや受容体サブユニットの構成によって変動があるものの、イナゴの脚筋に自然に発現しているiGluR AMPA受容体にたいするPhTX-433のIC50値は18 μM、ラットのnAChRsに対するIC50値は1 μMである[4][5]。
フィラントトキシン類はAMPA(キスカル酸受容体とも)、カイニン酸、およびNMDA型イオンチャネル型グルタミン酸受容体を可逆的に阻害する[3]。フィラントトキシン類は疎水性の芳香族頭部と親水性のポリアミン尾部を有し、これがイオンチャネル内に結合することによってiGluRsの阻害を可能としている[6]。阻害は外部のアロステリックなポリアミン結合部位への結合を介しても起こるかもしれない[5]。iGluRsのサブユニット構成はフィラントトキシン類の有効性に強い影響を与える。例えば、GluA2サブユニットを欠くAMPA受容体はPhTX-433に対して高い感受性を示すが、GluA2サブユニットを含む受容体はほぼ完全に非感受性である[3]。加えて、PhTX-433はオープン型コンホメーションをとっているイオンチャネルを非競合的に遮断することによって脊椎動物と昆虫のnAChRsを主に阻害する[7][8]。

