フィーナ・チィアルディ
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没落貴族の家系に生まれ、貧困生活を送っていた[1]。フィーナは美しい少女だったが、遊びや娯楽に興味を示さないおとなしい性格だった。家でじっとしていることが好きで、交友を避け、どうしても外出せねばならないときは目を伏せるようにして歩いたという[1]。
10歳になったとき、フィーナは病によって手足が麻痺して動かなくなった[1]。木製のテーブルに横たわったまま、ベッドに移ることも体の位置を変えることも拒否して、5年間を過ごした。
やがて床擦れによってテーブルとの接触面が壊死してしまい、また腐乱した肉体に蛆やネズミがたかるようになったが、フィーナはこれを「喜ばしい忍耐」をもって耐えた[1]。
死の一週間前、聖グレゴリウスが現れて、天国に召されることを告げた[1]。
1253年3月12日、15歳で息を引き取った。すると、フィーナの髪の毛とベッドの上、さらに町中の塔の上におびただしい数のスミレが咲き乱れ、サン・ジミニャーノの町はスミレの芳香に包まれた[2]。この奇跡によって「スミレの聖女(Santa delle Violette)」と呼ばれるようになった[2]。またフィーナが死んだ日には、街中にある教会の鐘がひとりでに鳴り響いたという[1]。
