フクロモモンガ
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フクロモモンガ(Petaurus breviceps)は、哺乳綱双前歯目フクロモモンガ科フクロモモンガ属に分類される哺乳類[6]。種名に「モモンガ」と付くものの、齧歯類のモモンガ(ネズミ目リス科リス亜科モモンガ族)とは別種の生物である。
| フクロモモンガ | |||||||||||||||||||||||||||
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フクロモモンガ Petaurus breviceps | |||||||||||||||||||||||||||
| 保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
| LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Petaurus breviceps (Waterhouse, 1838)[2] | |||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| フクロモモンガ[5] | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Sugar glider[2] |
分布
名前の由来
分類
Groves(2005)によれば、亜種は以下の通りであった[8]。
- Petaurus breviceps breviceps Waterhouse, 1839
- Petaurus breviceps ariel (Gould, 1842)
- Petaurus breviceps longicaudatus Longman, 1924
- Petaurus breviceps papuanus Thomas, 1888
かつては、7つの亜種に分類され、オーストラリアに3亜種、ニューギニアに4亜種が生息しているという説もあった[14][15]。この区分は、体色や体の大きさといった、形態上の差異のみに基づいていた[16]。 しかし、2010年に行われたミトコンドリアDNAを用いた遺伝子解析により、これらの7亜種は無効である可能性が浮上した[14]。
2020年には、それまで「フクロモモンガ」とされていたオーストラリアの個体群が以下の3種に分割された[2][7][17]。分類・英名はCremona et al. (2020) による[2]。
- Petaurus breviceps (Waterhouse, 1838) フクロモモンガ Sugar glider(狭義)
- Petaurus ariel (Gould, 1842) — Savanna glider
- Petaurus notatus Peters, 1859 — Krefft's glider
2025年にはニューギニアの個体群がPetaurus papuanusとして再分類された[18]。分割後の狭義のフクロモモンガには、亜種は認められていない[7]。
形態
生態

森林や疎林などに生息する[21][17]。夜行性[21][9][20]。

季節ごとに適したものを食べる雑食性で[15]、主に樹冠下層で採餌する[27] 。基本的に地上には降りることはない[9]。
餌の大部分は花粉であり、本種はバンクシア属の重要な花粉媒介者である可能性が高い[28]。
昆虫の捕食にはエネルギーを使うため、昆虫が縄張りに飛来するか、あるいは花に立ち止まるかまで待つことがある[27]。 樹液を餌とする際には、樹皮を剥いだり、歯で穴を開けたりすることもある[27][29][30]。また、樹液から得られる炭水化物の消化を助けるために、盲腸が発達している[31]。
他にも、トカゲ、小鳥、花の蜜、アカシアの種子、鳥の卵、菌類、果実など、入手可能な範囲で様々なものを餌とする[32]。
前足首から後ろ脚にかけて、毛の生えた飛膜が張られており、これを用いて滑空する[21]。滑空の際には、前肢と後肢を体に対して直角に伸ばし、足を上方に曲げる[33]。50m以上滑空することが可能とされている[15]。滑空中は、水平方向に1.82m移動するごとに、1m落下する[33]。メスは子どもを抱えながら滑空することもでき[34]、子どもは袋の中にある隔壁により、着地時の衝撃から保護されている[35]。滑空する時以外は、飛膜は体の側面に縮められている[21]。
毛皮を舐めて濡れた部分を露出させたり、水を飲んだりして体を冷やすことにより、最高で40℃の気温に耐えることができる[26]。
食料が乏しい時期には、エネルギー消費を抑えるために熱効率が低下し、休眠状態に入る[36][37]。 野生では、飼育下よりもこの状態に入る頻度が高い[38][39]。引き金としては、気温の低下、悪天候、干ばつ、食料源の季節変動が挙げられる[9][40][41]。
主な天敵はフクロウ、ワライカワセミ、オオトカゲ、ヘビ、フクロネコ、野良猫[15][19][26]。特に1歳未満の子どもは狙われやすい[15]。
繁殖
野生では年に1~2回、飼育下では条件が良ければ年に複数回繁殖する[25]。
有袋類の仲間で、メスは腹部の中央に育児嚢という子育てのための袋を持つ[25][43]。通常、乳首は4つだが、2つしかない個体も報告されている[26]。 オスは2対の球状尿道腺と、メスの2つの子宮に対応するように二股に分かれた陰茎を持つ[44][45]。
妊娠期間は16日[37]。1回につき、1匹(19%)または2匹(81%)の子どもを出産する[46]。 メスは、視覚のない出産直後の子どもを子宮から引き寄せるために、外胎盤に臭腺を有する[47]。 また、子どもは肩甲帯にある軟骨の弓状突起を用いて、袋の中へと入る[48]。なお、この突起はすぐに消失してしまう[48]。
生後約80日で目が開き、生後約110日で離乳する[26]。離乳する頃には、体が大きくなったことや、体毛が厚くなったことに伴い、自力で体温を調節できるようになる[49]。
オーストラリア南東部では、出産は6月から11月にのみ行われる[46]。