ブレイド式チェーン駆動弁装置

From Wikipedia, the free encyclopedia

構造図

ブレイド式チェーン駆動弁装置(ブレイドしきチェーンくどうべんそうち)は、蒸気機関車弁装置の一つで、オリバー・ブレイド (Oliver Bulleid) が第二次世界大戦中自身の設計するパシフィック形蒸気機関車で用いるために設計したものである。この弁装置はイギリスサザン鉄道独特であり、最低限の保守で動作する小型かつ高効率の設計を指向する自動車での経験を基礎とするものであった。

オリバー・ブレイドは、そのマーチャントネイビークラス英語版ウェストカントリーおよびバトルオブブリテンクラスに、三気筒による三軸ある動軸の第二軸を駆動する設計を採用したが、この際、別個の弁装置を有する三気筒に従来から用いられている内側弁装置に必要な空間を確保できない、という問題を解決する必要があった[1]

そこでブレイドは、全体が密閉容器に十分収まる小型ワルシャート式弁装置の新規設計を試みた。三つの弁装置の動力は、三連チェーンと遊び歯車を介して駆動される追加の三連クランク軸から取り出された[2]。このクランク軸は偏心ロッドとコンビネーションレバーの両方を駆動し、外側給気式のピストンバルブを動かした[3]。 一気筒につき二つあるバルブヘッドは二重梁構造で接続されており、その梁の中間、バルブヘッドの中点にある垂直ロッキングシャフトにより、先頭側バルブヘッド直後の軸を中心に駆動される。これらの駆動部分は、シールされたオシレーティングシャフトにより駆動されるが、全体が排気側蒸気室内で動作する。バルブ面外側給気の利点は最高圧力にある体積が完全にシールされ、蒸気洩れの心配がないことである。

弁装置と内側連結棒は主台枠間に設置された垂直の鋼箱よりなる油槽に入れられている。油槽の底には2インチ(50 mm) 程の深さで油が入れられ、内側ビッグエンドが油を跳ねあげるとともにポンプにより弁装置各所の軸へと油が散布される様になっている[4]。この機構自体は内燃機関で実用化されていたものの借用であり、蒸気機関での利用もセンチネル・ワゴン・ワークス英語版で確立されたものであって、特に革新的というわけではなかった。この機構は可動部分への日々の給油を不要のものとし、10万マイル(16万キロメートル) にわたって点検することなく走行可能だと考えられていた。それ故、ブレイドのリーダークラスで用いられた改修版はあるものの、この機構がずっと用いられるものと考えられていた。

問題点

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI