プロファージ
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プロファージ誘発
紫外線や化学物質による宿主細胞の損傷が検出されると、プロファージはプロファージ誘発と呼ばれる過程により細菌の染色体から切り出される。その後、溶菌サイクルによるウイルスの複製が開始される。溶菌サイクル中は、ウイルスは細胞の複製装置を乗っ取る。細胞は溶菌するか破裂するまで新たなウイルスで満たされるか、またはエキソサイトーシス過程によってウイルスを1つずつ放出する。感染から溶菌までの期間は潜伏期と呼ばれる。溶菌サイクル後のウイルスは、ビルレントウイルス(virulent virus)と呼ばれる。プロファージは遺伝子の水平伝播に重要な役割を果たし、モバイロームを構成すると考えられている。環状DNA(一本鎖または二本鎖)のゲノムを持つか、またはカウドウイルス目のようにローリングサークル複製によってゲノムの複製を行う細菌のウイルスの全ての科に、こうした溶原性を持つメンバーが存在する[3]。
接合誘発
接合誘発は、細菌ウイルスのDNAを持つ細菌細胞が自身のDNAとともにウイルス(プロファージ)のDNAを新たな宿主細胞に移行することで生じ、新たな宿主細胞を破壊する効果がある[4]。細菌細胞のウイルスDNAは、新たな細胞に移行する前にプロファージにコードされるリプレッサータンパク質によってサイレンシングされている。細菌細胞のDNAが新たな宿主細胞に移行すると、新たな細胞ではリプレッサータンパク質が存在しないためDNAがオンとなり、新たな細胞からウイルスが放出されることになる[4]。この発見は細菌の接合に関する重要な洞察をもたらし、遺伝子調節の初期の抑制モデルに貢献した。これにより、lacオペロンやλファージの遺伝子の負の調節機構が説明可能となった。
