ベックうつ病尺度
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ベックうつ病尺度(ベックうつびょうしゃくど、英: Beck Depression Inventory,BDI)とは個人の抑うつの程度を評価するための自記式の抑うつ評価尺度である。認知療法で有名なアーロン・ベックにより開発された。BDIはこれまで2回改訂されており、1961年に発表されたオリジナルのBDI、1978年に発表されたBDI-1A、そして1996年に発表されたBDI-IIがある[1][2]。現在BDI-IIは世界中でうつ病のスクリーニングや治療の評価のために用いられている。比較的短時間で行うことができ(約10分)、診療報酬も認められているので(2025年現在で保険点数80点)日本の臨床現場でよく利用されている。BDI-IIの検査対象は13才以上である。
現在使用されているBDI-IIはDSM-IVに対応するために改訂された[2]。BDI-IIは21項目(1 悲哀感、2 悲観、3 過去の失敗、4 喜びの喪失、5 罪悪感、6 罰を受けている感じ、7 自己嫌悪、8 自己非難、9 自殺念慮、10 泣きたい気持ち、11 いらいら感、12 興味の喪失、13 未決定、14 無価値観、15 エネルギーの喪失、16 睡眠の不全、17 疲労感、18 食欲の変化、19 集中困難、20 身体症状、21 性欲の減退)からなる。それぞれの項目において過去2週間の自分に合った状態を4つの選択肢から選ぶ形式になっている(一般的な抑うつ評価尺度は質問とそれに応じた選択肢からなるがBDI-IIには質問がない)。選択肢の得点は順に0点、1点、2点、3点となる。なお日本語版は小嶋雅代らによって作成された[3]。
BDI-IIの得点と評価
各項目の総スコアは0点から63点まで分布する。スコアによる抑うつの重症度は下記のように分類される。
- 0–13: 軽微
- 14–19: 軽度抑うつ
- 20–28: 中等度抑うつ
- 29–63: 重度の抑うつ
うつ病スクリーニングのカットオフ値としては10点から25点まで様々な値が推奨されているが、カットオフ値14.5点で感受性0.86、特異性0.78が最適というメタアナリシスの報告がある[4]。