ホウ化イットリウム
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol) |
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| ChemSpider |
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PubChem CID |
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| 性質 | |
| YB66/YB50/YB25/YB12/YB6/YB4 | |
| モル質量 | 153.77 |
| 外観 | 灰色から黒色の粉末、金属性 |
| 密度 | 2.52 g/cm3 --- YB66 2.72 g/cm3 --- YB50 3.02 g/cm3 --- YB25 3.44 g/cm3 --- YB12 3.67 g/cm3 --- YB6 4.32 g/cm3 --- YB4 |
| 融点 | 2,750–2,000[1] °C (4,980–3,630 °F; 3,020–2,270 K) |
| 溶けない | |
| 構造 | |
| 立方晶, cP7 | |
| Pm3m, No. 221[2] | |
| 危険性 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 不燃性 |
| 安全データシート (SDS) | External MSDS |
ホウ化イットリウム(ホウかイットリウム、Yttrium boride)はイットリウムとホウ素からなる結晶性物質で、その組成はさまざまで、YB2、YB4、YB6、YB12、YB25、YB50、YB66などが存在する。これらは灰色がかった硬質の固体で、高い融点を持つ。最も有名なものは六ホウ化イットリウム YB6である。これは比較的高い温度 (8.4 K) で超電導を示し、LaB6と同じく陰極線管に用いられる。他の面白いホウ化イットリウムはYB66である。これは大きな格子定数 (2.334 nm) を持ち、高い熱力学的安定性を持つので、低エネルギーシンクロトロン放射 (1-2 keV) の回折格子として使われる。

二ホウ化イットリウムの構造は、超電導物質として有名な二ホウ化アルミニウムや二ホウ化マグネシウムと同じく、六角形構造をしている。ピアソン記号はhP3で、空間群はP6/mmm (No 191)、格子定数はa = 0.3289 nm、b = 0.3289 nm、c = 0.3843 nmで、密度は計算によると5.1 g・cm-3である[3]。ホウ素原子はイットリウム原子を挟んで、シート状のグラファイト構造を成している。YB2結晶は空気中で穏やかに加熱されると不安定になり、400 ºCで酸化しはじめ、800℃で完全に酸化される[4]。YB2は約2220 ºCで融解する[3]。
YB4(四ホウ化イットリウム)
YB6(六ホウ化イットリウム)
YB12(十二ホウ化イットリウム)
YB25

B/Yの比が25以上であるホウ化イットリウムは、B12二十面体を基にした構造を持つ。YB25のホウ素骨格は、二十面体からなるホウ化物としては最も単純なもので、1種類の二十面体と、それを橋渡しをしているホウ素原子からなる。'橋渡しホウ素'は、4つのホウ素と四面体方向に結合している。そのうち1つは別の橋渡しホウ素で、他の3つは二十面体ホウ素である。イットリウムは空間的に60-70%を占めていて、組成式YB25は原子数の比を単純に反映させたにすぎない。Y原子とB12二十面体はx軸方向にジグザグに配置している。橋渡しホウ素は、3つの二十面体ホウ素と結合していて、これは互いに平行ないくつもの (101) 結晶平面(図のxz平面)を成す。橋渡しホウ素と二十面体ホウ素の結合距離は0.1755 nmで、これは典型的なB-B共有結合のものと同じである。一方、橋渡しホウ素同士の結合距離は0.2041 nmと大きいので、平面同士の結合力は弱い[11][12]。
圧縮されたイットリア (Y2O3) の球粒とホウ素粉末を1700 ºCまで加熱すると、YB25結晶が生成する。YB25相は1850 ºCまで安定である。さらに高温になると、融解せずにYB12やYB66へ転移する。このことは、YB25単結晶を成長させるのを難しくしている[11]。


