ホウ化イットリウム

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ホウ化イットリウム
12008-32-1
12008-32-1
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
性質
YB66/YB50/YB25/YB12/YB6/YB4
モル質量 153.77
外観 灰色から黒色の粉末、金属性
密度 2.52 g/cm3 --- YB66
2.72 g/cm3 --- YB50
3.02 g/cm3 --- YB25
3.44 g/cm3 --- YB12
3.67 g/cm3 --- YB6
4.32 g/cm3 --- YB4
融点 2,750–2,000[1] °C (4,980–3,630 °F; 3,020–2,270 K)
溶けない
構造
立方晶, cP7
Pm3m, No. 221[2]
a = 0.41132 nm[2]
危険性
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 0: Exposure under fire conditions would offer no hazard beyond that of ordinary combustible material. E.g. sodium chlorideFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
0
0
0
引火点 不燃性
安全データシート (SDS) External MSDS
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
チェック verify (what is チェック ☒N ?)

ホウ化イットリウム(ホウかイットリウム、Yttrium boride)はイットリウムホウ素からなる結晶性物質で、その組成はさまざまで、YB2、YB4、YB6、YB12、YB25、YB50、YB66などが存在する。これらは灰色がかった硬質の固体で、高い融点を持つ。最も有名なものは六ホウ化イットリウム YB6である。これは比較的高い温度 (8.4 K) で超電導を示し、LaB6と同じく陰極線管に用いられる。他の面白いホウ化イットリウムはYB66である。これは大きな格子定数 (2.334 nm) を持ち、高い熱力学的安定性を持つので、低エネルギーシンクロトロン放射 (1-2 keV) の回折格子として使われる。

YB2の構造

二ホウ化イットリウムの構造は、超電導物質として有名な二ホウ化アルミニウム二ホウ化マグネシウムと同じく、六角形構造をしている。ピアソン記号hP3で、空間群はP6/mmm (No 191)、格子定数a = 0.3289 nm、b = 0.3289 nm、c = 0.3843 nmで、密度は計算によると5.1 g・cm-3である[3]。ホウ素原子はイットリウム原子を挟んで、シート状のグラファイト構造を成している。YB2結晶は空気中で穏やかに加熱されると不安定になり、400 ºCで酸化しはじめ、800℃で完全に酸化される[4]。YB2は約2220 ºCで融解する[3]

YB4(四ホウ化イットリウム)

YB4は四面体型の構造を持ち、空間群はP4/mbm (No. 127)、格子定数はa = 0.711 nm、b = 0.711 nm、c = 0.4019 nm、計算による密度は4.32 g・cm-3である[5]。数センチメートルサイズの純度の高い結晶はゾーンメルト法を繰り返すことにより得られる[6]

YB6(六ホウ化イットリウム)

YB6は密度3.67 g・cm-3の臭いがある黒い粉末である。CaB6LaB6などの他の六ホウ化物と同じ構造を持つ[2]。数センチサイズの純度の高いYB6結晶はゾーンメルト法を繰り返すことにより得られる[6][7]。YB6は比較的高い転移温度(8.4 K)を持つ超伝導体である[7][8]

YB12(十二ホウ化イットリウム)

YB12の構造は立方晶で、その密度は3.44 g・cm-3である。ピアソン記号cF52空間群Fm3m (No. 225)、格子定数はa = 0.7468 nmである[9]。結晶単位は立方八面体である。デバイ温度は約1040 Kで、超電導は2.5 K以下でないと示さない[10]

YB25

YB25結晶構造。黒と緑の球がイットリウムとホウ素原子を示す[11]

B/Yの比が25以上であるホウ化イットリウムは、B12二十面体を基にした構造を持つ。YB25のホウ素骨格は、二十面体からなるホウ化物としては最も単純なもので、1種類の二十面体と、それを橋渡しをしているホウ素原子からなる。'橋渡しホウ素'は、4つのホウ素と四面体方向に結合している。そのうち1つは別の橋渡しホウ素で、他の3つは二十面体ホウ素である。イットリウムは空間的に60-70%を占めていて、組成式YB25は原子数の比を単純に反映させたにすぎない。Y原子とB12二十面体はx軸方向にジグザグに配置している。橋渡しホウ素は、3つの二十面体ホウ素と結合していて、これは互いに平行ないくつもの (101) 結晶平面(図のxz平面)を成す。橋渡しホウ素と二十面体ホウ素の結合距離は0.1755 nmで、これは典型的なB-B共有結合のものと同じである。一方、橋渡しホウ素同士の結合距離は0.2041 nmと大きいので、平面同士の結合力は弱い[11][12]

圧縮されたイットリア (Y2O3) の球粒とホウ素粉末を1700 ºCまで加熱すると、YB25結晶が生成する。YB25相は1850 ºCまで安定である。さらに高温になると、融解せずにYB12やYB66へ転移する。このことは、YB25単結晶を成長させるのを難しくしている[11]

YB50

YB66

出典

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