ボーイ (犬)
From Wikipedia, the free encyclopedia



ボーイ(Boye, ? - 1644年7月2日 マーストン・ムーア、イングランド)は、イングランド内戦における王党派(騎士党)の軍事指導者ルパート・オブ・ザ・ラインの飼育していた白色のオスの狩猟用プードル犬。当時のイングランドの人々に魔力を持つ犬として恐れられた。
プロパガンダと魔力
ボーイは1642年に主人に連れられて渡英した。ルパートはイングランド内戦における王党派(騎士党)の象徴的存在であり、しばしば議会派(円頂党)のプロパガンダの標的にされた[2]。ルパートに連れられて戦闘に参加していたボーイも、主人と一緒に議会派の激しい中傷を受けた上、議会派の兵士たちから魔女の使い魔のような存在ではないかと大いに恐れられた。このため、ボーイの「魔力」に関してたくさんの逸話が残った。一部の人々は、ボーイは悪魔が犬に身をやつしたものだと考えた[3]。王党派は議会派のボーイに対する迷信深い恐怖心を嘲笑し、ボーイに関する様々な冗談を作った[4]。その中には、ボーイは「ラップランドの姫」(つまりサーミ人の魔女)が白い犬に変身した姿である、というものなどがあった。ボーイは隠された財宝を見つけることができ、攻撃されても不死身であり、ルパートが撃った弾丸を口でキャッチすることができ、さらに女占い師マザー・シプトンよろしく予言もできる、と噂されていた[5]。王党派の兵士たちもボーイの「神通力」を盛んに喧伝し、国王軍のマスコット的存在に祭り上げ、ボーイを少将(Sergeant-Major-General)に任命した[6]。