ジョン・フォガティはカリフォルニア州バークレーに生まれ、10代から同州コントラコスタ郡エルサリートで育った[3]。合衆国南部には住んだこともなく、広く旅をしたこともなかった。にもかかわらず彼は南部を舞台にした曲を書き上げた。1970年にラジオ・ドキュメンタリー番組『ポップ・クロニクルズ』に出演した際、フォガティは次のように語っている[4]。
「ボーン・オン・ザ・バイヨー」は、架空の少年時代や胸騒ぎのする
独立記念日について書いた「ポータービル」にどことなく似ている。俺はそれをスワンプ(沼地)に置き換えた。もちろん住んだことは一度もなかったけれどね。書き始めたときにはもう遅くになっていた。俺は純粋な作家になろうとして、あえてギターは持たなかった。アパートの何もない壁をじっと見つめたまま、情景を思い浮かべようとした。むき出しの壁は小さなアパートにはまことにおあつらえ向きだ。特にかけるものを買う余裕なんかぜんぜんないときには。
"フードゥーを追いかけて(Chasing down a
hoodoo)"。フードゥーは摩訶不思議で神秘的で精神的な、ひとつに定義のできない幻影みたいなものだ。幽霊や影のようでもある。必ずしも悪というわけではないが、確実に言えるのは別世界のものだということ。俺は
ハウリン・ウルフや
マディ・ウォーターズからイメージをつかみ取ろうとした。
1968年後半にロサンゼルスのRCAスタジオで録音された。アンプによるトレモロが強くかけられたギターを特徴とする。フォガティが使用したギターはギブソンのES-175[5]。
1969年1月5日発売の2枚目のスタジオ『Bayou Country』に収録(日本語の表記は「バイヨー・カントリー」[6])。同月にシングルカットされた「プラウド・メアリー」のB面に収録された。アルバム・バージョンは5分10秒。シングル・バージョンは3分50秒に縮められている。
同年8月のウッドストック・フェスティバルにクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルは出演。本作品も演奏された[7]。
2008年12月に『Bayou Country』の40周年記念エディション盤が発売。1971年9月28日にロイヤル・アルバート・ホールで行われたコンサートでのライブ・バージョンが収録された。
2010年に『Cosmo's Factory』の40周年記念エディション盤が発売。1970年にブッカー・T&ザ・MG'sとともにファンタジー・スタジオで録音したバージョンが収録された[8]。