ポーリ嚢

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ポーリ嚢(ポーリのう、: Polian vesicle)とは、棘皮動物水管系の歩環管上にみられる袋状の器官であり、水管内の水溶液中に浮かぶ変形細胞を形成する[1]。この小胞は、ヒトデナマコクモヒトデなどの棘皮動物の種類によって数や形態が異なる。例えば、ヒトデでは5つ、クモヒトデでは4つ以上、ナマコでは1つから50ものポーリ嚢が存在する[2]

外側から順に外部の腹膜上皮結合組織層筋層、内側の上皮という4つの層から構成されている。これらの上皮細胞はゴルジ体を介して多糖類を生成し、細胞間結合は広範な接着帯: zonula adhaerens)と頂端の分節デスモソームから成り立っている。また、表面には微絨毛と繊毛が存在し、基底膜は欠如している。筋肉層はパラミオシン繊維で構成され、結合組織層にはコラーゲン繊維が豊富に含まれ、これらは酸性ムコ多糖類マトリックスに埋め込まれている[3]

主な機能は、水管系内の圧力を維持し、体液の予備供給源として働くことである。これにより、棘皮動物は効率的な運動呼吸、摂食活動を行うことができる。また、ナマコのポーリ嚢は、造血や炎症反応にも関与しており、病原体に対する免疫応答に重要な役割を果たしている[4]

種による違い

存在や数は、棘皮動物の種によって異なる。ヒトデでは、放射水管の間に筋肉質の嚢として存在し、通常5つのポーリ嚢が見られる。クモヒトデでは、4つ以上のポーリ嚢があり、ウニでは5つの構造がポーリ嚢またはスポンジ状の体として知られている。一方、ウミユリにはポーリ嚢が存在しない[2]

免疫機能

出典

関連項目

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