マスコット
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語源
英語の"mascot"の語源ははっきりしないが、この言葉が広く使われるようになったのは19世紀のオペレッタ(喜歌劇)作品の影響が大きいので、まずはこの19世紀の出来事から解説し、そこから古い時代へと遡る形で説明を試みる。
1880年、フランスの作曲家エドモンド・オードラン制作のオペレッタ「マスコット("La Mascotte")」が公開された。オードランが生きた時代、フランスの方言には"mascotte"という言葉があり、これには「魔法使いの魔術」、「親身になってくれる妖精」、「幸運をもたらすもの」などという意味があった。この「マスコット」は翌1881年、かなりトーンダウンした形で英語圏で上演され、冒頭で述べたような意味・用法が広まったのであった [2]。
前述のフランス語方言"mascotte"の起源は、おそらくプロバンス語の"mascot"(「魔法使い」や「おまじない」の意)である。ナルボンヌの1233年の写本では、"mascoto"は、「女性からの誘惑」、「賭けごとにおける魔法」などの意味で使われている[2]。この"mascoto"の語源は、"masco"(「魔法使い」の意)であり、その起源をさらに辿ると、古プロバンス語の"masca"、そして中世ラテン語の"masca"(「顔をかくすもの」、「幽霊」の意)に行き着くのではないかと考えられている[要出典]。
マスコットの種類
スポーツマスコット
アメリカ合衆国では、大学やプロのスポーツチームがしばしばそのマスコットによって識別される。最初期のスポーツマスコットのひとつとして、1908年のシカゴ・カブスがある [3]。
ミリタリーマスコット
軍事におけるマスコットは、アメリカ軍やイギリス軍を始めとする軍隊組織に古くから普及していた。アメリカ海兵隊のエンブレムに描かれているハクトウワシやブルドッグ等はよく知られた例である。また、イギリス軍の連隊の多くはそれぞれの生きた動物をマスコットにしており、ヤギのウィリアム・ウィンザーなどのマスコットをパレードの際にひきつれて歩く光景がよく見られる。
スペイン外人部隊の各隊もヤギをマスコットにして、パレードや式典に帯同させている。ノルウェー軍の中のノルウェー郷土防衛隊の楽隊は、イギリススコットランドのエディンバラを訪問する際に「ニルス・オーラヴ」という名前のキングペンギンを連れている。
ミリタリーマスコットが実際に従軍した事例としては、「不沈のサム」や「サイモン」など各国海軍の船乗り猫や、ポーランド軍のヴォイテクなどが知られている[要出典]。
企業・団体などのマスコット
企業のブランドを象徴した企業マスコットや、地方自治体のつくるゆるキャラ、ご当地キャラなどがある。これらは、その企業・団体を広く親しんでもらい、ファンを獲得することが目的としている。
日本では21世紀に入ってから、地方公共団体のマスコットキャラクターが多く生み出されるようになった。批評家の東浩紀は2000年、「政府や社会、いわゆる大文字の制度の存在感がどんどん衰える、というのはポストモダン化の必然的な過程なわけですが、九〇年代の日本におけるキャラクター文化の背景にはそういう社会的要因があると思います。今後は、各省庁のマスコットキャラが続々と出てくることになるんじゃないですか」と予想した [4]。
その他のマスコット
- イギリスやアメリカでは大学や高校さらには中学校には「スクールマスコット」が定められている学校がある。
- 自動車のラジエーターグリルの上やボンネットの先端に付けられたものは「フードマスコット」とも呼ばれる。
- 近年では、個人のウェブサイトにおいても、マスコットが存在するケースがある。
- また鞄等に付けるミニサイズのぬいぐるみ(マスコット人形)もマスコットと呼ばれる[要出典]。
- ハクトウワシをマスコットとするアメリカ合衆国大統領の紋章。
問題点
民族をモチーフとしたマスコットはしばしば論争の種になる。例えば、米国イリノイ大学の「Fighting Illinois(戦うイリノイ族:イリノイ州の語源となったネイティブ・アメリカン)」のマスコットは、人種・ポリティカル・コレクトネス問題の観点から問題視された。またアルフレッド大学のサクソン人の騎士を模したマスコットは、サクソン人の優越を示すものとして抗議を受けた。
日本ではタバコや酒などにマスコットやキャラクターを用いることは控えられている。未成年に対して影響があるとの主張を受けてしばしば販売者側と日本アルコール問題連絡協議会などの間で問題となっている。近年の例ではサッポロビールのドン・シボリオーネ(『サッポロ生搾り』のCMに登場する犬型のパペット)などが挙げられる[要出典]。