1960年代以来、心理学者は人間のマルチタスクに関する実験や研究を行ってきた。
スタンフォード大学の研究者 クリフォード・ナスは、マルチタスクの習慣を頻繁に継続すると能力が向上するのではないかと考えた[3]。
研究の結果、人間がマルチタスクをするとき、脳の中の別々の領域で処理を行っており、同時に並行処理しているわけではなく、それを短時間で頻繁に切り替えを行っていることがわかった。そして、それぞれの処理に関して集中して行うことができなくなっていることがわかった。たとえば2つの作業をマルチタスキングした場合、それぞれ50%の処理能力を維持するわけではなく、80~95%も低下する傾向となる[4]。マルチタスクは明らかに生産性を低下させていることを示した。
音楽を聴きながら作業することについては、音楽を聴くときに使われる脳と作業するときに使われる脳は、全く別の領域であることがわかった[5]。 周りの他の雑音を遮断でき、作業に集中するのに役立つ。
中には複数の作業を短時間でこなす能力を有している(と思える)人も存在するが、実際は作業順序を考えた上で単一の作業を集中して短時間でこなし、終了後に思考を迅速に切り換えて次の作業を行うことでこなしており、マルチタスクをしているわけではない[6]。
2022年、ハーバード大学医学部によると、マルチタスクを実行すると、人間の脳のパフォーマンスが大幅に低下することがわかった。 一度に1つのタスクのみを実行することが、最高のパフォーマンスを達成するための鍵である。 日中のタスクリストも最大2つに制限する必要がある[7]。