マーリン (タンパク質)
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構造
機能
マーリンは、アクチンフィラメントを細胞膜もしくは膜の糖タンパク質へ連結する足場タンパク質である[9]。ヒトでは、マーリンは主に神経組織に存在するが、いくつかの胎児組織にもみられる。細胞内では主にアドヘレンスジャンクションに位置している[10]。ショウジョウバエのマーリンは胚の後腸、唾液腺、成虫原基に発現しており、その役割は脊椎動物とはわずかに異なっているようである[11]。
マーリンのがん抑制タンパク質としての性質は、おそらく接触阻止と関連したものである。マーリンはセリン518番のリン酸化による調節を受けており、リン酸化によってエズリンとのヘテロ二量体化が促進され、細胞増殖が許容された状態となる[12]。
ショウジョウバエでの研究によって、マーリンはHippoシグナル伝達経路の上流の調節因子として同定されており[13]、この機能は哺乳類でも保存されている[14]。Hippo経路は細胞増殖とアポトーシスを調整する、保存されたシグナル伝達経路である[15]。
ヒトでは、マーリンをコードするNF2遺伝子の変異は神経線維腫症2型と呼ばれる常染色体顕性遺伝疾患の原因となる。この疾患は神経系腫瘍の発生によって特徴づけられ、両側性の聴神経鞘腫が最も一般的である[16]。