リスパダール・コンスタ

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リスパダール・コンスタ

リスパダール・コンスタ(英:Risperdal Consta)は、ベルギーの製薬会社ヤンセンファーマ非定型抗精神病薬であるリスペリドンの持効性注射剤。非定型抗精神病薬では世界初の持続性注射剤である。ドイツと英国の2002年発売を皮切りに、2008年12月現在92の国と地域で販売されている。日本でも2009年6月に薬価収載され販売が開始された。

薬剤を専用の懸濁液で懸濁後、臀部筋肉部位に注射(筋肉内注射)することで効果を発揮する、アルカミーズ開発の薬物送達システム(ドラッグデリバリーシステム)を利用した注射徐放剤で、生体内分解性ポリマーを用いて極小の球状製剤(マイクロスフェア)に薬物本体を封入することで徐放性を実現している。これは従来から存在する同様の持効性注射剤であるハロマンス/ネオペリドール(デカン酸ハロペリドール)やフルデカシン(デカン酸フルフェナジン)と基本的には類似したシステムである。また、ヤンセンでは本剤を、薬の持続時間が長く、副作用が少ないという特徴のため、「注射特効薬」または、「持効性注射剤」と呼んでいる[1]

  • 外来患者において、1日1-3回といった、飲み忘れも少なくない、煩雑で、また時に社会活動を制限させる原因にすらなりうる通常の服薬スケジュールから解放される。また、完璧な服薬コンプライアンスが達成されることにもなる。

欠点

  • 経口のリスパダールと比べて極めて副作用の発現が高い(経口リスパダール、31.2%に対してリスパダールコンスタ、81.1%)。なかでも不眠アカシジア、精神症状、など精神的に辛いものが高確率で発現する。また不整脈など重篤なものも4.6%もの頻度で発現する。
  • きわめて高い薬価(2011年9月4日現在、3種類ある本剤の薬価は用量に応じて、25 mg/23,520円、37.5 mg/30,997円、50 mg/37,703円)のために患者や病院・薬局の経済的ないし経営上の負担が大きい(特にクリニックの場合、このような負担は当然ながらより大きい)。このため現状では本剤を導入していない医療機関も多い。
  • ハロマンス/ネオペリドールが通常1か月に1回の注射で済んでいたのに対して、リスパダール・コンスタは2週間に1回の注射が必要である(ただし、投与中止後も4–6週間は血中濃度が治療域に維持され、完全に消失するまでには8週間程度を要する)。
  • 本来は利点である持続性という性質のために、一度投与された本剤を治療途中に体外に排出することは不可能である。
  • 病院内で注射されるため、薬局を通さず、本人確認だけでリスパダール・コンスタを注射されるケースが多く、おくすり手帳での記録はない。
  • 統合失調症の陰性症状の患者の中には、身内の家族など親族の方に、自ら説明したくてもできにくい人も多く、リスパダール・コンスタを注射されている事実を知らされていないケースも多い。これは、糖尿病の持病を持っている患者なら、当然の様にインスリン注射をしていることを、家族が知っていることに比較して、閉鎖的な感覚を感じる。
  • リスパダール・コンスタ単独のみで効果がある患者の方が少なく、持効性注射剤と言えども、他の薬を併用することの方が圧倒的に多い。

なお、上記のような特徴から、本剤は錠剤液剤等の経口リスペリドン製剤である程度の期間治療を受けた上で、重篤な副作用が確認されておらず、なおかつ症状の安定や寛解を維持している患者(つまり薬剤の調整の必要性が低い患者)に対して投与される性質の薬剤であって、新患にこの薬が投与されることはない。

薬物動態

血中濃度の上昇速度がその性質上緩徐で、投与後十分な定常状態に達するまでに3週間ほどの期間を要する。そのため、3週間は経口投与される抗精神病薬(通常はリスペリドン)との併用が必要になる。このことは増量時にも考慮される。

副作用

高価な薬価にある背景

脚注

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