発生の途中まで胚の静脈はほぼ左右対称であるが、心臓が発達するにつれて静脈系は右側に偏って発達する。このとき右総主静脈と右前主静脈の一部から作られるのが上大静脈である。左前主静脈は退縮し左総主静脈は冠状静脈洞として心臓側に残り冠状静脈の還流にあずかるようになる。稀に、左前主静脈がのこっていることがあり、これを左上大静脈遺残(PLSVC: persistent left superior vena cava)という[1]。さらに右側も閉塞せず、左右両方に上大静脈がある場合は重複上大静脈と呼ばる。このとき左上大静脈は冠状静脈洞を通って右心房に入ることがほとんどである。