奇静脈は胸部と腹部の後壁の血液を集めて上大静脈に流れ込んでいる。まず、腰椎の右側を走行する右上行静脈に始まり、横隔膜の大動脈裂孔を通って胸腔に入る。その後、肋間静脈を集めながら胸椎の前面(後縦隔)を上行し第4胸椎の高さで弓状に曲がり、右気管支の上方を越えて上大静脈に合流する。変異が多く、稀に胸静脈や気管支静脈の血液を集めていることもある。
弓状に曲がっているところは奇静脈弓といい、解剖学上の目印となり重要である。
尚、奇動脈と呼ばれる血管系は存在しない。対となるものが存在しない為、「奇」静脈と呼ばれる。