久地円筒分水
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概要と現状
上河原・宿河原の堰で多摩川から取水した二ヶ領用水は、久地(現在の久地駅付近)で一旦合流し、ここで(西から順に)根方堀、川崎堀、六ヶ村堀、久地堀の 4方向へ分岐する。そのために、直径16 m の円筒外周部(長さ約 50.265 m)を、その各用水路の灌漑面積に応じた比率(7.415 m : 38.471 m : 2.702 m : 1.675 m)に区切って水を正確に分け流すための施設である[1]。
1941年(昭和16年)の建造当時としては画期的な技術が投入されて造られたことから、現在は国の登録有形文化財として、本流の二ヶ領用水とともに川崎市建設緑政局により管理・保存されている。
下流の二ヶ領用水沿いも今ではすっかり住宅地と化し、ここ円筒分水もカルガモやムクドリ、オナガなどの野鳥が集まり、春には桜が彩りを添え、二ヶ領用水へ散策に訪れた人々や近隣住民、野鳥達が集うのどかな憩いの場となっているが、当時このような高度な技術を投入してまでも精巧な分水樋が造られたことは、多摩川の扇状地であるこの辺り一帯がかつては肥沃な田園地帯であったとともに、水にまつわる争いが絶えなかったことを今に伝えている。
