二乗平均平方根
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概要
定義
特性
単位の維持
RMSの単位は元要素と同じ単位をもつ。
元要素の単位を としてRMSの各段階での単位変換を考えると、要素を2乗して となり、平均は単位に影響しないので のままであり、最後に0.5乗(=ルート)して になる。つまり元要素の単位とRMSの単位は一致する。
直交成分の二乗平均和
RMSは「直交成分の二乗平均の和」の平方根と同値である[2]。
対象の信号 が互いに直交する成分 と に分解できるとする。つまり以下が2つが成立するとする:
ここでRMSの計算途中に2乗が現れることに注目し、二乗平均を とすると、以下のように変形できる:
この式は3成分以上でも成立する。つまり「信号全体の二乗平均」の平方根であるRMSは「直交成分の二乗平均の和」の平方根と同値である[2]。
この特性はRMSを「強さ」の指標として応用する上で有用である[3]。例えば関数をフーリエ級数展開して三角関数の和と捉えたとき、異なる周波数の三角関数が互いに直交するため直交成分の二乗平均和が成立する(参考: パーセヴァルの等式)。これにより要素波の強ささえ測れれば波全体の強さが測れる[3]。
計算例
平均値および標準偏差との関係
変量 x に対して期待値 ⟨x⟩ が定まるなら、その量の期待値からの偏差 x − ⟨x⟩ の二乗平均平方根 RMS[x − ⟨x⟩] を与えることができる。この偏差の二乗平均平方根は x の標準偏差 σx に等しい。
また、二乗偏差 (x − ⟨x⟩)2 を展開すれば、偏差の二乗平均平方根は次のように書き直せる。
ただし最後に期待値 ⟨x⟩ が xi の平均値 x に等しいことを使った。
このとき次の関係が成り立つ。
期待値 ⟨x⟩ が xi の算術平均 x に等しいことは一般には成り立たない。たとえば xi を x の各回の測定値だとすれば、その標本平均 x は期待値 ⟨x⟩ からある精度で外れた値になる。実験では真の値は分からないので、期待値 ⟨x⟩ の代わりに測定値の標本平均 x が用いられ、標準偏差は測定値の平均値からの不偏分散の平方根によって推定される。不偏でない単純な標本標準偏差は二乗平均平方根の形で表されるが、不偏標本標準偏差 ux はそれとは異なる。
単純な標本標準偏差では分散の重心が期待値ではなく標本平均になっているため、これは真の値からの誤差を評価していない。
これらがほぼ等価であると言えるのは、測定精度に比べて充分多くの回数測定を行った場合だけである。