五酸化アンチモン

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五酸化アンチモン(ごさんかアンチモン、英語: Antimony pentoxide)は、化学式Sb2O5で表されるアンチモン酸素化合物であり、酸化数が +5 のアンチモンを含む。

概要 物質名, 識別情報 ...
五酸化アンチモン
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.013.853 ウィキデータを編集
EC番号
  • 215-237-7
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
Sb2O5
モル質量 323.517 g/mol
外観 黄色の粉末状固体
密度 3.78 g/cm3(固体)
融点 380 °C (716 °F; 653 K) (分解)
0.3 g/100 mL
溶解度 硝酸に不溶
構造
立方晶系
熱化学
標準定圧モル比熱, Cp 117.69 J/mol K
標準生成熱 fH298)
−1008.18 kJ/mol
危険性
GHS表示:
急性毒性(低毒性)水生環境への有害性支燃性・酸化性物質経口・吸飲による有害性
Danger
H302, H315, H319, H335, H411
P261, P264, P270, P271, P273, P280, P301+P312, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P330, P332+P313, P337+P313, P362, P391, P403+P233, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NIOSH(米国の健康曝露限度):
PEL
TWA 0.5 mg/m3 (Sb)[1]
REL
TWA 0.5 mg/m3 (Sb)[1]
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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構造

五酸化アンチモンは五酸化ニオブB型と同じ構造を持ち、アンチモンに6つの酸素原子が歪んだ八面体形に配位したルチル構造をとる。SbO6の八面体形構造は頂点共有または陵共有によって結合している[2]

SbO6陵共有頂点共有

合成

水和物は五塩化アンチモン加水分解によって得られ、ヘキサヒドロキソアンチモン酸カリウム(V)の酸性化によっても得られるほか、三酸化アンチモン硝酸による酸化によって得ることもできる[3]

利用

五酸化アンチモンはABS樹脂などのプラスチックにおける難燃剤として用いられ、二酸化チタンの製造における凝集剤としても使われるほか、ガラス、塗料、接着剤にも用いられることがある[4][5]

さらに、酸性溶液中のNa+などの陽イオンに対するイオン交換樹脂や、重合反応還元反応触媒としても利用される。

性質と反応

水和物は硝酸に不溶だが、濃水酸化カリウム溶液では分解してヘキサヒドロキソアンチモン酸カリウム(V)またはKSb(OH)6を生成する[6]

700 °C (1,290 °F)まで熱すると、黄色の水和物から白色の無水物Sb6O13に変化し、酸化数が +3 と +5 のアンチモンを含むようになる。さらに900 °C (1,650 °F)まで熱することで、白色の不溶なSb2O4粉末のα型、β型がともに得られ、β型は八面体形の間隙にアンチモン(V)が存在し、ピラミッド型のSbIIIO4単位からなる。これらの化合物は、アンチモン(V)原子に6つのヒドロキシ基が八面体形に配位している。

五酸化アンチモンは、水素または青酸カリウムとともに熱することで、金属アンチモンに還元される[7]

脚注

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