井上貞治郎
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人物
自身の哲学として「きんとま」というものを掲げている。「きん」「と」「ま」に分けられ、「きん」はお金と金のように固い意志。「と」は接続詞の「と(and)」。「ま」は「真心」の「ま」と「時間」の「間」である。この4つを大切にせよとし、レンゴーの理念にもなっている。
レンゴーが創業50周年を迎えた1959年には、『生涯の一本杉』という自叙伝を発刊するとともに、日本経済新聞社で「私の履歴書」を執筆。青少年時代の波瀾万丈の人生が読者を魅了したことから、同社の地元テレビ局である朝日放送が自叙伝に基づくテレビドラマ『流転』を半年間にわたって放送したところ、高い視聴率を記録した。翌1960年には、石浜恒夫が『流転』の小説版を発刊。この小説版に基づく舞台作品が中座で上演されたほか、松竹が実写映画を制作した。さらに、1962年からは、朝日放送と同じ在阪民放局の毎日放送が『きんとま一代』シリーズ(森繁久彌主演のテレビドラマ3部作)を放送した。井上が1963年に82歳の生涯を閉じたのは、このような「流転ブーム」の最中であった[3]。