共同体
地縁や血縁に基づき成立した集団
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共同体(きょうどうたい)とは、成員の相互関係や帰属意識にもとづいて一定の連帯を形成する人々の集まり(社会集団)を指す語である。日本語では、とくに同一地域の住民による地域共同体(地域社会)を指して用いられることが多いが、地域に限らず、国際的連帯やオンライン上の集まりなども広く「共同体」または「コミュニティ」(英: community)と呼ばれる。
また社会学では、フェルディナント・テンニースが提唱したGemeinschaft(ゲマインシャフト)を「共同体」と訳し、地縁・血縁・友情などにもとづく自然発生的で人格的な結合を特徴とする社会関係を指して、Gesellschaft(ゲゼルシャフト)と対置する用法がある。
ゲマインシャフトとゲゼルシャフト
テンニース(1855年 - 1936年)は、人間社会が近代化すると共に、地縁や血縁、友情で深く結びついた自然発生的なゲマインシャフト(Gemeinschaft、共同体組織[1])とは別に、利益や機能を第一に追求するゲゼルシャフト(Gesellschaft、機能体組織[1]、利益社会)が人為的に形成されていくと考えた。
ドイツ語では、Gemeinschaft(ゲマインシャフト)は概ね「共同体」を意味し、Gesellschaft(ゲゼルシャフト)は概ね「社会」を意味する。テンニースが提唱したこのゲゼルシャフト(機能体組織、利益社会)とゲマインシャフト(共同体組織)とは対概念であり、原始的伝統的共同体社会(共同体組織)を離れて、近代国家・会社・大都市のような利害関係に基づき機能面を重視して人為的に作られた利益社会(機能体組織)を近代社会の特徴であるとする。
ゲマインシャフトでは人間関係が最重要視されるが、ゲゼルシャフトでは利益面や機能面が最重要視される。
日本においては、労働集約型の農業を基礎に「協働型社会」とも呼べるものが形成されていたと言われる。これは産業革命、工業化のプロセスに従って企業共同体へと変貌したと言われる(日本型社会主義)。しかし、バブル崩壊、経済のグローバル化、終身雇用制の崩壊、派遣労働者の採用の増加等に伴い、かつて企業そのものが家族共同体のようであると評された日本の企業風土も1990年代以降大きく変貌したと言える。