到達度評価
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到達度評価(とうたつどひょうか)は、絶対評価によって学力・習熟度を評価する手法、目標準拠評価方式による教育評価の一つ。集団内での他者との比較を行う相対評価(集団準拠評価方式)に対し、到達度評価では各学習者が目標にどれだけ近づいたかを評価していく。1960年代から1970年代にかけて普及した。
20世紀初頭の教育測定運動以降、学校教育の中で客観テストによる学力検査が普及するとともに、テストの点数や集団内での学習者の立ち位置から評価していく相対評価(集団準拠評価方式)が広まっていった[1]。集団準拠評価方式では、テストの平均点といった集団内の代表値をもとに、学習者の集団内での相対的な位置について、3段階中の2段階や5段階中の3段階にいるものとと評価していく[1][2]。この方式は、評価を簡便に行うことが可能である一方、集団が全体的に底上げされていった場合に学習者の努力が評価されにくいという欠点がある[1][2]。
1960年代以降、集団準拠評価方式の問題点の克服に向けた研究が進み、ロバート・グレイザーやベンジャミン・ブルームらによって絶対評価による目標準拠評価方式が考案されていく[2]。日本では、1969年2月のワイドショー放送を端緒とする通信簿論争から、相対評価をもとにした通信簿への批判が強まり、グレイザーやブルームらの研究成果を採り入れる形で到達度評価が導入され、1970年代以降広まっていく[2][3]。
到達度評価では、集団内での立ち位置からではなく、あらかじめ設定した教育目標に対し、あくまでも学習者個人に視点を合わせ、各者が何をどこまでできるようになったか、理解できたか、習得できたを評価していく[1][2]。集団準拠方式では、各区分に位置する人数・割合を決めるため、例えば5段階中の5のような最高区分に位置する人数は限られる[1][2]。一方で、到達度評価では、各学習者を個別に評価するため、集団内の全員が最高区分に位置することもあり得る[1][2]。