千畳敷カール
From Wikipedia, the free encyclopedia



千畳敷カール(せんじょうじきカール)は、長野県駒ヶ根市と宮田村にまたがる中央アルプス(木曽山脈)宝剣岳の直下に広がる氷河地形(圏谷・カール)。
麓には、通年営業の駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅があり、登山客の玄関口となっているほか、多くの一般観光客で賑わう。夏は多くの高山植物が咲き乱れるお花畑、冬は雪山の厳しさという両極端の姿を見せる。春には、この時期だけTバーリフトを設置し、千畳敷スキー場が開設される(4月中旬~5月末)。期間中はスキースクールも開設され、連休中にはスキーバッジテスト(一級まで)が行われる。
宝剣岳周辺には、千畳敷カールのほか、濃ヶ池カール、三の沢カール群など大小の氷河地形が確認されている。 千畳敷カールは中御所谷源頭に位置する。典型的なカール地形であり、平坦なカール底、裸岩壁からなるカール壁を持っている。カール底の標高は2600メートルである。カール底と下流に続く氷食谷中には11 列のモレーンが存在する。
青木賢人は千畳敷カールおよび濃ヶ池カールのモレーンの堆積物に含まれる放射性ベリリウム(10Be)を分析し、試料の多くが1万7000〜1万9000年前であり、両カールが最終氷期極相期に形成されたと推定している[1]。また、それより古い5万年前には、千畳敷、極楽平カールに源を発する氷河が、現在ロープウェイ駅のある、しらび平(標高1,600~1,790m)まで達していたという指摘もある[2]。