半エルフ

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半エルフ(はんエルフ、Half-elven)は、J・R・R・トールキンの『ホビットの冒険』『指輪物語』、『シルマリルの物語』などに登場する人物、エルロンドの通称。

トールキンの半エルフのイメージは後のファンタジー作品にも大きな影響を与え、エルフと人間との混血の種族を半エルフないしはハーフエルフと呼ぶようになった。

エアレンディルアマンの地にて中つ国の窮状をヴァラールに訴えたさい、ヴァラールは、かれとその妻エルウィングを裁くため、ふたりがエルダールエルフ)であるのかエダイン人間)であるのか議論した。かれらがエルフと人間、双方の血を引いていたからである。

そしてエルフと人間の血を引く四人、エアレンディル、エルウィング、エルロンドエルロスには、二つの運命のうち一つを選ぶ権利を与えた。そのため、かれらは半エルフと呼ばれる。エルロスは人間の運命を選び、かれとかれの子孫は、並の人間よりは長命ではあるが、有限の命を持つことになった。エルロンドはエルフの運命を選び、かれとかれの子供たちは不死性を得た。

四人の半エルフのうちエアレンディルとエルウィングは中つ国に帰ることを許されず、エルロスはヌーメノールの王として死んだ。そのため、第三紀において「半エルフ」とは、エルロンドを意味する。

エルダールとエダインの結びつき

半エルフはエルダールとエダインの結びつきから出でたが、エルダールとエダインの結びつきの全てが半エルフではない。

ベレンとルーシエン

第1の結びつきは、人間のベレンとエルフのルーシエンである。二人の息子ディオルは、有限の命を持つ人間と、寿命を持たないエルフの血をひいているが、かれ自身の不死性については明らかではない。かれの息子、エルレードとエルリーンとともに、若くして殺されたからである。

ルーシエンは、ベレンの魂をマンドスの館から連れ帰るさい、その条件として有限の命を受け入れているので、エルロスの例にならえば、その後に生まれたディオルの不死性に疑問が生じる。しかしながらディオルはシンゴルが死んださい、ただちにシンダールの王として即位したことから、かれが自身の不死性に疑問を持っていたとは思えない。

かれの娘エルウィングは、のちにアマンにてエルフの運命を選択する。

トゥオルとイドリル

第2の結びつきは、人間のトゥオルとエルフのイドリルである。二人の息子エアレンディルは、アマンにてエルフの運命を選択した。

エアレンディルとエルウィングがかれらの運命を選ぶ以前に生まれた息子たち、エルロンドとエルロスも、かれらとともに運命を選択する権利を得た。

アラゴルンとアルウェン

第3の結びつきは、人間のアラゴルンとエルフのアルウェンである。この結婚はまた、エルロンドの家系とエルロスの家系の結びつきでもあった。アルウェンは、エルロンドが中つ国を去った時にその不死性を失った。かれらの息子エルダリオンは人間であった。

人間とエルフの結びつき

イムラゾールとミスレルラス

レゴラスイムラヒル大公の会話によってその存在が示唆されているもう一つの人間とエルフの結びつきがある。ベルファラスのヌーメノール人、イムラゾールは、道に迷ったロスローリエンのシルヴァン・エルフ、ミスレルラスと保護し、妻とした。ミスレルラスは息子ガラドールと娘ギルミスを産んだのち、密かに去ったという。ガラドールは初代のドル・アムロスの大公となった。

『指輪物語』における『三つのエルダールとエダインの結びつき』のうちに含まれない。

ガラドールとギルミスに、運命を選択する機会があったかは、明らかではない。

二人はなぜ、「エルダールとエダイン」ではないのか

イムラゾールとミスレルラスは、『指輪物語』における『三つのエルダールとエダインの結びつき』のうちに含まれない。ヌーメノール人はエダインの末であるから、イムラゾールがエダインであることは疑いえない。するとミスレルラスがエルダールであるかどうかに疑いがかかる。ミスレルラスはシルヴァン・エルフであるから、おそらくその出自はナンドールであり、『シルマリルの物語』の定義にしたがえば、「おそらくエルダール」ということになる。

おそらく以下のような理由で、『三つの結びつき』から排除されたという説が出されている。着想が整理される前にトールキンが死去したため、どの説が正しいと断言することはできなくなっている。

  • 『指輪物語』における「エルダール」は、じつは「上のエルフ」を意味している。つまりミスレルラスは上のエルフではないので、エルダールではない。
  • シルヴァン・エルフには、実はアヴァリが合流している。ミスレルラスはアヴァリなので、「エルダール」ではない。

その後の作品への影響

半エルフの系図

関連項目

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