南国にて
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曲の副題である「アラッシオ」とは、イタリアの避寒地リグーリア海岸に面する町の名前である。エルガーは家族と共にこの町に滞在した。滞在中に町を散策して回った彼は建物、風景、歴史から霊感を受けた。後にこう回想している。
そのとき、全てのことが一度に私の脳裏に閃いた - 小川、花、丘。一方には遠く雪を頂いた山々がそびえ、また一方には地中海が広がる。その時私が立っていた場所はその昔、兵士たちが争ったまさにその場所である - そしてまた次の瞬間、突如として私は現実に立ち返った。その時、私は序曲を作曲してしまっていたのである。後に残されたのは、ただそれを書き留めることだけだった。
曲の初演は1904年3月16日にハレ管弦楽団の演奏で行われた。この日はコヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスで開催された「エルガー音楽祭」の3日目であった。指揮はハンス・リヒターが行う予定となっていたが、エルガー側の楽譜の準備が間に合わず、リヒターの予習に十分な時間を取れなくなってしまったため、エルガー自身が指揮することになった。
この曲中でおそらく最も知られるのは、ヴィオラ独奏で奏でられる中間部のセレナーデだろう。同年7月、エルガーはこの部分をだけ取り出してパーシー・ビッシュ・シェリーの詩に合わせ、『月明りで』という題の歌曲として仕上げた。さらにその後、『カント・ポポラーレ』と名付けた器楽版も複数生まれている。
曲は「我が友レオ・F・シュスターへ」献呈された[1]。シュスターはエルガーの家族と共に初演を聴いている。
演奏時間
20分程度で連続して演奏される。

