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君は映画

2026年の日本映画 From Wikipedia, the free encyclopedia

『君は映画』(きみはえいが)は、2026年に公開された日本の映画作品。東京の下北沢を舞台にした、2つの映画が交錯する「青春ギミックコメディ作品」である[1]。2020年の『ドロステのはてで僕ら』、2023年の『リバー、流れないでよ』に続く、劇団ヨーロッパ企画とトリウッド[注 1]がタッグを組んだ長編映画の第3弾で、ヨーロッパ企画の上田誠の初監督作品となる。上田が脚本を担当した過去作の『ドロステ』『リバー』では時間のループが鍵となったが、本作ではタイムリープの手法を使わず、空間のギミックが重要となる[2]。

あらすじ

下北沢の劇団の劇作家・マドカと、三軒茶屋で活動するバンドメンバーのカズマは、それぞれ行きつけの店のマスターよりチラシを手渡され、下北沢トリウッドに映画を観に行った。マドカが観た「三軒茶屋エスケープ」[注 2]のスクリーンには下北沢トリウッドの客席に座るカズマが映り、カズマが観た「下北沢エクソダス」には客席のマドカが映る。「つまんねー映画だな」「そっちだから、つまんない映画は」「そっちが映画」「君が映画」スクリーン越しに会話ができると気付いたマドカとカズマ。その最中に、マドカの劇団とカズマのバンドにトラブルが起き、スクリーンを介して互いの問題を解決しようと試みるのであった[3]。

キャスト

マドカ
演 - 伊藤万理華
劇団の劇作家。
カズマ
演 - 井之脇海
バンドマン。
シホ
演 - 藤谷理子
マドカとともに活動する劇団員。
カンバヤシ
演 - 前田旺志郎
マドカとともに活動する劇団員。
ユウナ
演 - 菊池日菜子
マドカとともに活動する劇団員。
ミコシバ
演 - 金丸慎太郎
カズマとともに活動するバンドメンバー。
タマル
演 - 金子鈴幸
カズマとともに活動するバンドメンバー。
セノオ
演 - 三河悠冴
カズマとともに活動するバンドメンバー。
演劇ファン
演 - 酒井善史
チンバラ
演 - 今井隆文
三日月ロックでカズマらと関わる半グレ。
ソネザキ
演 - 角田貴志
三日月ロックでカズマらと関わる半グレ。
刑事
演 - 尾関高文、高佐一慈
グッドヘブンズのマスター
演 - 石田剛太
三日月ロックの店長
演 - 土佐和成
ヤマモト
演 - 諏訪雅
下北沢トリウッドのスタッフ。
作業員
演 - 永野宗典

ヨーロッパ企画の劇団員の中川晴樹はスケジュールの都合で本編への出演は叶わなかったが、音声ガイドアプリ「HELLO! MOVIE」で音声ガイドを務めた[4]。

作品の舞台

下北沢トリウッド

下北沢駅南方に実在する複合ビル「シェルボ下北沢」2階の映画館「下北沢トリウッド」が物語の中心となる。映画館を挟んで北側にブリティッシュパブ「グッドヘブンズ」、南側に居酒屋「三日月ロック」が隣接し、1階の古着店「CHICAGO」とともに、いずれも実名のまま登場する。2階の3店舗に接する外廊下は南北2か所の階段で街路に通じるとともに、映画館向かいにはエレベーターも備えられている[5]。監督の上田は、この限られた範囲で展開する作品を“一角コメディ”と名付けた[6]。

「グッドヘブンズ」は『下北沢エクソダス』の主要な舞台で、マドカの劇団の活動拠点である。店内には洋書やレコードが多数陳列され、フィッシュ・アンド・チップスなどが提供される。「三日月ロック」は『三軒茶屋エスケープ』の舞台として重要で、カズマたちがバンドの打ち上げで飲みに来ていた。実際にも、演劇人やバンドマンがしばしば利用している[5]。

撮影

『ドロステ』『リバー』に続く第3弾の企画が動き始めたのは、2025年2月のことであった。前2作を踏襲するか、上田誠初監督作品として全く新しいものを作るかの検討の中で、後者の方針が固まったが、前2作は京都で撮影したのに対し本作は東京で撮影することもあり、撮影場所が決まらずにいた。5月のある日、上田と大槻貴宏[注 3]の打合せの中で、上田は大槻に尋ねた。「下北沢トリウッドの中で、映画を撮ることはできますか?」そこから企画は現実味を帯びた[7]。初稿ができたのは7月15日、撮影は9月1日から同12日の、撮休を除いた11日間で行われた[8]。『下北沢エクソダス』と『三軒茶屋エスケープ』の、2つの映画が結びついた構造の本作において、撮影スケジュール上も完全に分断され、別々の映画として並行して製作された[2]。スクリーンの手前と向こうが対峙する図式を描くにあたり、長回しの技法が効果的に使われた。これは、映像製作上のイマジナリーラインの原則を、観客に混乱を与えずに回避する手法としても役割を果たした[9]。

脚注

参考文献

外部リンク

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