周期彗星
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| 彗星 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 離心率と公転周期による分類 | ||||
| e < 1 | 周期彗星 | 短周期彗星 | 短周期彗星 | P < 200 |
| 長周期彗星 | 長周期彗星 | P ≧ 200 | ||
| e ≧ 1 | 非周期彗星 | 非周期彗星 | ||
| 特徴的な彗星 | 大彗星 | |||
| サングレーザー(クロイツ群) | ||||
| 成因上の関連 | 彗星・小惑星遷移天体 | |||
| 地球近傍天体 | ||||
| 太陽系外縁天体 | ||||
| 分類上の関連 | 太陽系小天体(小惑星) | |||
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周期彗星(しゅうきすいせい)は、公転軌道の離心率が1未満の彗星である。有限の公転周期を持ち、基本的には楕円軌道で、周期的に回帰する。彗星は、離心率が1未満の周期彗星と、離心率が1以上の非周期彗星に分けることができる。
公転周期について、「基本的には楕円軌道で、周期的に回帰する」と上述したが、これは接触軌道を考えた場合で、実際には、惑星(特に木星)や近傍恒星の重力、氷の昇華(蒸発)の反作用による非重力効果により、軌道要素は刻一刻変化する。そのため、回帰間隔と公転周期は一致しない。軌道の変化は、摂動の範囲に収まることもあるが、ヴィルト第2彗星のように、まったく別の軌道になってしまうこともある。この例のように、周期彗星が必ず周期的に回帰するわけではない。
軌道の変化は長周期軌道ほど激しく、数百年を越える公転周期は、回帰間隔としては意味がある数字とはみなされない。公転周期が数千年を越えると、摂動などを計算に入れても、本当に次に回帰するかどうかの判断は難しい。
周期彗星の「発見」
近代になるまで彗星の周期性というものは知られておらず、その登場はまったく予測不可能だと思われていた。
初めて周期彗星の存在に気づいたのは、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーである。ハレーは、1682年の彗星の軌道が1531年および1607年のものとほとんど同じであることに気づき、これら3つの彗星は同一の天体であり、76年ごとに回帰すると推測した。ハレーはより正確な予測のために、放物線軌道を仮定して計算し、次の回帰は1757年だと予測した。しかし、ハレー自身はその日を待たず1742年に死去した。
ハレーの予測通り、1758年12月25日に同じ軌道の彗星が発見された。近日点通過は予測の2年後の1759年だったが、これは木星と土星の摂動による軌道変化だとわかった。功績にちなんで、この彗星はハレー彗星と呼ばれるようになった。
2番目に周期彗星であることが明らかになった彗星は、エンケ彗星である。初めて楕円軌道を仮定して軌道計算された彗星でもある。エンケ彗星も、1822年に周期彗星であることに気づき、軌道計算をおこなったヨハン・フランツ・エンケにちなんで名付けられた。