国境のない地図
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あらすじ
1987年、春。ニューヨークのリンカーンセンターでは、作曲家ヘルマン・グリーフがピアノ・コンチェルト『国境のない地図』を発表する。演奏会後のパーティーで、ヘルマンは『国境のない地図』に込められた思いを語り始める。ヘルマンは幼いころ東ベルリンに母ベアーテと住んでいたが、彼が9歳の時、西ベルリンの病院におつかいに出かけた際に東西にベルリンの壁が築かれ、母親と引き裂かれてしまったのだ。彼は母親に会いたいという思いと、分断された祖国の哀しみを訴えるために『国境のない地図』を作曲した。このニュースはあっという間に世界中に広まる。
やがて日本人特派員渡瀬から、隣に住む女性ザビーネが5年前まで東ベルリンでベアーテと一緒に住んでいたことがあるという情報がもたらされる。彼女は5年前に一家で東ベルリンから西ベルリンへ逃亡しようとして失敗し、両親と姉と引き裂かれた過去を持っており、その時のショックで声を失っていたのだった。
そんなある日、ヘルマンの元に東ドイツ文化省の役人だと名乗る女性が現れ、彼を東ベルリンでの公演に招聘したいと申し出る。彼女はベロニカといい、ザビーネに瓜二つだった…。