多古光湿原
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湿原の成り立ち
植生
多古光湿原ではこれまでに288種の植物が確認されている[9]。湿原の中央部をヨシやカモノハシが占め、周辺をハンノキが取り囲んでいる[10]。ハンノキは土地の境界を示すために並んで植えられている[10]。春にはヨシ、オオニガナ、ワレモコウ、エゾツリスゲ、チガヤ、ノハナショウブ、ヌマトラノオなどが生育する[10]。夏から秋にはヨシ、オギなどが育つほか、コオニユリ、コバギボウシ、カサスゲ、ツルマメ、ヒメシダ、クサレダマ、エゾミソハギなども見られる[8]。周辺からセイタカアワダチソウなどの外来種も進入している[11]。
かつて海であった頃の名残で、汽水域に育成するカヤツリグサ科のオオクグが内陸部にある多古光湿原に生育している[8]。また、寒冷地でもあった頃の名残で、カヤツリグサ科のエゾツリスゲ、ヌマクロボスゲ、ムジナスゲが見られる[8]。
多古光湿原で発見された新種として、カヤツリグサ科のムジナクグが挙げられる[8]。1989年に確認され[8]、後に新種として認められた[12]。その他、生育が確認された植物のうち、アゼオトギリ、エキサイゼリ、エゾツリスゲ、ヌマクロボスゲ、ムジナスゲ、コアナミズゴケが2009年の千葉県レッドデータブック最重要保護対象として掲載されている[13]。また。県重要保護としてレッドデータブックに掲載されているカキツバタ、キセルアザミ、コムラサキなどの植物も見られる[14]。
- カヤツリグサ科スゲ属ゴウソ
- カヤツリグサ科スゲ属エゾツリスゲ
- コオニユリとヤマノイモ
動物・昆虫
保全活動
多古光湿原では、開発によって減少する栗山川流域の湿地帯を中心に活動する「栗山川流域の自然調査会」による調査研究・保全活動が行われていた[2]。「栗山川流域の自然調査会」では横芝光町側のヨシ原の刈り取り作業や観察会を行っていたが、多古町側にも保全活動を必要性があると考え、多古町の「まちづくりテラスの会」と共同で「多古光湿原保全会」を立ち上げた[19]。
多古町と横芝光町の住民によってつくられた「多古光湿原保全会」[5]によってヨシの刈り取りが行われている[6]。同会による観察会のほか[20]、多古光湿原の存在を周知するための講演会[21][22]や写真展も行われている[23]。 また、多古光湿原保全会は多古光湿原についての図書『多古光湿原 植物と自然』も出版している[5][24]。
1997年に横芝光町にある坂田ふれあい公園内に湿性植物園が作られ、栗山川中流域の植物が移植され、この地域の特徴的な植物の保護と育成が行われている[25][26]。ムジナスゲ、オオクグ、ムジナクグなどの植物は湿性植物園でも保存・育成されている[27]。

