大阪府立住吉高等学校
大阪市阿倍野区にある公立の専門高校
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概要
中等教育機関の入学難を緩和させるため、大阪府が大正中期に新設した旧制中学校5校の一つ、大阪府立第十五中学校を前身校とする。校地は上町台地に位置し、古今和歌集に詠われた「住吉の岸の姫松」が4本自生している。
学制改革に伴い新制高等学校に改組されて以来、長らく普通科高校であったが、1990年度より国際教養科が併置されて、複数学科併置校となった。
2005年度より府立高等学校特色づくり・再編整備計画の平成17年度実施対象校として、国際教養科を国際文化科に、普通科を総合科学科にそれぞれ転換する形で、専門高等学校(国際・科学高校)に改組された。
2007年度より文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されており、文理融合基礎枠として第Ⅳ期を実施している。また、2021年(令和3年)度よりLETS[注釈 1]として、LETS合同発表会及びインターナショナル・フェスティバルにも参加している。
スクール・ミッション
「自主・自律」の精神のもと、「国際文化科」と「総合科学科」を設置する大正11年(1922年)創立の歴史ある高校として、地域から信頼される品格、豊かな国際感覚、しなやかな人権感覚を有し、グローバル社会において真のリーダーとして世界に貢献できる人物を育成する[2]。
めざす学校像
百年の伝統と実績の上に立ち、グローバル社会において真のリーダーとして世界に貢献できる人物を育成する学校。
スクール・ポリシー
グラデュエーション・ポリシー
カリキュラム・ポリシー
アドミッション・ポリシー
本校は、大きく変動する社会情勢のなかで、外国語を使いこなし多様な価値観と背景を持つ人々と協力しながらグローバルな視点を持って主体的に生きようとする人材育成をめざしている。また、幅広い科学技術の知識を身につけ、将来の研究者・技術者を育てることも目標に掲げている。本校の特色を理解し、高い志を持ち自分の夢の実現のために意欲的に取り組む生徒を望む。
沿革
1922年(大正11年) の創立当初は大阪府立第十五中学校の仮称で、大阪府立北野中学校内に仮校舎を設置する形で発足した。翌1923年、東成郡住吉村(現在地)に校舎が完成して移転し、校名も大阪府立住吉中学校に改めた。
1947年(昭和22年)に新制大阪市立阿倍野第四中学校(現在の大阪市立松虫中学校)に教室の一部を貸し出した。
1948年の学制改革により、新制大阪府立住吉高等学校が発足した。全日制普通科高校として出発し、大阪府立阿部野高等学校[注釈 2](旧制大阪府立阿部野高等女学校)と生徒を交流して男女共学となった。
一方で、義務教育の校舎確保を優先とした方針により、阿部野高等学校校舎が新制中学校校舎に転用されることになったため、阿部野高等学校は一時期住吉高等学校校舎内に移転し2校同居する形となった。新制中学校の独立校舎確保に伴い、阿部野高等学校は1951年までに元の敷地に復帰している。
1990年(平成2年)には国際教養科が併設され、普通科との2学科体制になった。
1999年に大阪府教育委員会が「教育改革プログラム」で全日制府立高等学校特色づくり・再編整備計画をまとめたことで、住吉高等学校は国際教育・科学教育に特化する専門高校へ改編されることとなった。準備期間を経て、2005年度より従来の普通科と国際教養科を募集停止する形で、国際文化科と総合科学科の2つの学科を設置する専門高等学校「国際・科学高校」として再編された。
年表
- 1922年(大正11年) - 大阪府立第十五中学校として開校。
- 1923年 - 東成郡住吉村(現在地)に移転、「大阪府立住吉中学校」と改称。
- 1948年(昭和23年) - 学制改革に伴い、新制高校の大阪府立住吉高等学校となる。大阪府立阿部野高等学校(旧阿部野高等女学校)から生徒・教職員を交流して、男女共学が開始された。
- 1969年 - 学生運動が高揚。
- 1970年 - 約1年間の討議の末、制服の自由化を実施。
- 1990年 - 国際教養科を併設。
- 1991年 - 国際教養科の第2学年に、英語に次ぐ第2外国語(フランス語、スペイン語、中国語、韓国・朝鮮語)開講。
- 1999年 - 韓国の清潭高等学校と姉妹校となる。
- 2003年 - 文部科学省の国語教育推進校(国語力向上モデル事業)に指定(2006年度まで) 。
- 2005年 - 国際・科学高校に改編。普通科と国際教養科を募集停止し、新たに総合科学科・国際文化科を併置。
- 2007年 - 文科省スーパーサイエンスハイスクール事業校に指定(2012年度、2018年度にも継続指定)。
- 2008年 - ユネスコ・スクールに加盟。
- 2009年 - 台湾の台北市立中山女子高級中学と姉妹校となる。
- 2015年 - 大阪府教育庁から「骨太の英語力養成事業」実施校に指定される(2017年度まで)
象徴
設置する課程、学科、コースならびに定員
- - 24名以内(募集人員[注釈 3]8名以内;海外から帰国した生徒の入学者選抜)
- 国際文化科 - 480名(募集人員160名:4学級;一般入学者選抜)
- - 24名以内(募集人員[注釈 3]8名以内;海外から帰国した生徒の入学者選抜)
2023年(令和5年)度まで総合科学科の募集人員は120名(3学級)であったが、2024年度より40名(1学級)増員での生徒募集となる。
入学者選抜
「一般入学者選抜(全日制の課程)」が実施され、また、合格者数が募集人員に満たない場合は「二次入学者選抜」が実施される。入学者は、学力検査の成績に調査書の評定を加えた総合点により選抜された者が、校長により決定される。
総合点を算出するにあたって、「学力検査問題の種類並びに学力検査の成績及び調査書の評定にかける倍率のタイプ」はⅠであり、学力検査の満点は630点、 調査書の満点は270点とし、総合点の満点は900点となる。
また、学力検査における問題の種類については、国語および英語は「発展的問題(C)」、数学は「標準的問題(B)」が選択されており、英語のリスニングテストの配点は約33%(3分の1)とされる。
教育課程
総合科学科
総合科学科では理数教科を重点的に学ぶ[6]。他校の理数科に比べ「実験・実習を通じ、探究心を育成する」実学に重点を置き、2泊3日で実験合宿を行っている[6]。
国際文化科
国際文化科は「観て、聴いて、感じる」教育に重点を置き、2泊3日の英語合宿もおこなう[7]。国際文化科では第二外国語科目(2年次に韓国・朝鮮語、中国語、フランス語、スペイン語より1科目選択)を開講している[7]。
特別活動
学校行事
宿泊を伴うオリエンテーションは無い。水泳大会や水泳合宿といった夏季の体育行事も無い。また冬季の体育行事としては、耐寒登山やマラソン大会は無いが、球技大会は行われている。文化行事としては、芸術鑑賞会や芸術選択科目の作品展示会・発表会、百人一首大会、合唱コンクール、予餞会は一切無い。
- 1学期
- 4月 - 入学式、新入生歓迎行事
- 5月 - 体育祭、中間考査
- 6月 - 遠足、探究カフェ
- 7月 - 期末考査、アメリカ語学研修(10泊12日)、つくば研修(2泊3日)
- 8月 - オーストラリア研修(11泊12日)、SSH全国発表会
- 2学期
- 3学期
自治会活動
生徒会ではなく、自治会により、体育祭や、学園祭などの学校行事の計画や運営が行われている。自治会は年に2回の選挙で選ばれた執行部が主に運営し、体育祭や学園祭等の行事やクラブ活動の運営と指導を主に行っている。
- 体育祭
例年、全クラスを4つの団体に組織し、競技・応援などを競う。運営は自治会の生徒が行う。
- 学園祭
全学年のクラス活動と文化系クラブの活動を発表する場で、2日間連続で開催される。クラス部門は様々な展示や模擬店、食品販売のブースもある。体育館では演奏やダンス等のプログラムがある。
- スタディツアー
修学旅行を「スタディツアー」と呼び、旅行先で様々なことを学ぶ機会として捉えられている。令和6年度より、海外でのスタディツアーが再開された。
- 海外研修・国際交流
毎年7月に国際科学探究ハワイ研修、8月にはオーストラリア語学研修、3月にベトナム研修が長期休業期に設定され、また韓国やオーストラリアからの訪問も受入れての国際交流や、オンライン国際交流を実施している。
クラブ活動
運動部は16、文化部は22あり、クラブ数は38である。
- 運動部
- 文化部
高校関係者と組織
高校関係者組織
- 大阪府立住吉高等学校学校運営協議会 - 保護者、地域住民、校長、関係行政機関の職員の中から委嘱された委員による機関。学校運営及び当該運営への必要な支援に関して協議する。
- 大阪府立住吉高等学校PTA - 生徒保護者と教員による父母と教師の会(PTA)組織で、会員は入会金及び年会費を納入する。
- 大阪府立高等学校PTA協議会 - 大阪府教育庁に近接する大阪市中央区糸屋町に事務局を置くPTA協議会。大阪府立住吉高等学校PTAの会員をもって会員とし、会員は単位PTA分担金として会費を納入する。
- 大阪府立住吉高等学校同窓会 - 前身学校を含む卒業生による同窓会組織。事務局を校地内に所在する同窓会館「北畠会館」に置く。
高校関係者一覧
著名な出身者
- 政治(立法・行政・司法)
- 岡村泰孝 - 元検事総長(住中21期)
- 左藤恵 - 元法務大臣、元衆議院議員(住中15期)
- 瀬古由起子 - 元衆議院議員(18期)
- 薮中三十二 - 元外務事務次官(18期)
- 堀内照文 - 元衆議院議員(43期)
- 若林勝三 - 元日本地震再保険会長、元沖縄開発事務次官(14期)
- メディア
- 岡田泰典 - TBSテレビ広報局員、元同局アナウンサー(33期)
- 永田浩三 - 元NHKスペシャルプロデューサー(25期)
- 松井愛 - 毎日放送(MBS)アナウンサー(41期)
- 八木早希 - 元毎日放送アナウンサー・フリーアナウンサー(49期)
- 柴田祐里菜 - 北海道文化放送(UHB)アナウンサー(70期)
- 経済・実業
- 学術
- 生田幸士 - 東京大学名誉教授、名古屋大学名誉教授、大阪大学栄誉教授、紫綬褒章受章(34期)
- 磯村哲 - 法学者。元日本法社会学会理事(住中6期)
- 金坂清則 - 京都大学名誉教授(18期)
- 川本皓嗣 - 元大手前大学学長、東京大学名誉教授、日本学士院会員(10期)
- 酒井泰弘 - 経済学者。筑波大学名誉教授、元日本地域学会会長、元生活経済学会会長(11期)
- サキ・ドクリル - 元ロンドン大学キングス・カレッジ教授(23期)
- 佐瀬昌盛 - 国際政治学者。防衛大学校名誉教授(5期)
- 土山牧羔 - 教育学者。大阪キリスト教短期大学学長(住中11期)
- 豊島久真男 - 医学者。東京大学名誉教授、大阪大学名誉教授、文化勲章受章(1期)
- 中谷巌 - エコノミスト。一橋大学名誉教授、多摩大学名誉学長(12期)
- 向井正 - 元神戸大学大学院理学研究科教授(16期)
- 村井眞二 - 大阪大学名誉教授、元日本化学会会長(9期)
- 山形政昭 - 建築史家、大阪芸術大学教授(20期)
- 古川麒一郎 - 天文学者(住中21期)
- 文芸・芸術
- 舞台芸術・芸能
- スポーツ
著名な修学者
著名な教職員
- 伊東静雄 - 詩人。住吉中学校(旧制)元国語科教諭。
対外関係
海外姉妹校
パートナーシップ・カレッジ
ヘストン・カレッジ- Memorandum Of Understanding(MOU)締結。アメリカ合衆国カンザス州ヘストンにある私立大学。同大学へ進学する場合、毎年2,000ドルの給付奨学金「住吉奨学金」が支給される。ウイチタ州立大学への編入が可能。
リーワード・コミュニティ・カレッジ- MOU締結。同国ハワイ州パールシティ(オアフ島)にあるコミュニティ・カレッジ。ハワイ州立大学に自動編入が可能で、その際の授業料の特別割引制度がある。
カピオラニ・コミュニティ・カレッジ- MOU締結。同州ホノルルにあるコミュニティ・カレッジ。ハワイ州立大学に自動編入が可能で、その際の授業料の特別割引制度がある。
