子供組

日本の地域共同体において7~15歳くらいの子供が集まって組織された伝統的な年齢集団 From Wikipedia, the free encyclopedia

子供組(こどもぐみ)は、日本の伝統的な地域コミュニティ内の子供によって組織された集団である。子供組は主に民俗学で用いられる学術用語であり、実際に使われていた名称や性質は地域によって違いがある[1][2]

概ね小学校入学前後の年齢から15歳前後までの子供によって組織され、若者組などと同様の半強制加入組織とされていた地域もある[1]。小正月や盆などの年中行事との関連が強く、重要無形民俗文化財の中にも、猪俣百八灯や因幡の菖蒲綱引きなど子供組の風習を残したものがある[1][3][4]

名称と性質

子供組という名称は一種の学術用語であり、子供仲間、子供衆、稚児組と呼んだ地域もあれば、の一種として天神講・弁天講などと称していた地域もある[1][5]。1934年から1937年にかけて実施された山村生活調査でも子供組について調査しており、各地で異なる名称が使われていたことが確認できる[6]

性質や役割も地域差が大きく、不定期な集まりで道祖神祭での子供神主など年中行事の際にのみ役割を与えられたものがあれば、若者組や娘組に接続していくことを前提とするなど年齢階梯制上の位置づけが明確な集団もあり、また、東北地方を中心に契約講が盛んだった地域では子供を構成員とする契約講が活動の中心となることもあった[5][7][8]。農山村だけではなく都市部でも子供組と捉えられる集団はあり、鹿児島の武士階級では郷中に組み込まれた稚児組があったほか、寺子屋の普及ととともに寺小屋仲間といわれる集団が存在した地域もある[5][9]

伝統的な子供組は7歳から15歳程度の子供を構成員とすることが多く、子供だけではなく、若者組のような上位の年齢集団の構成員が運営に関わる地域もあった[5][7]。また、男子による天神講、女子による弁天講などと男子と女子で別の組織とする地域もあった[1][5]。子供組の組織化が進んだ地域では、若者組と同様に集団内の年齢序列を設け年中行事での構成員の役割分担を明確にしていることもあった[9]

近代以降は学制導入の影響も受けて小学校仲間といわれる集団も誕生するなど、学校行事との関連も強まっていき、少年団や校外班といった小学校の学区単位の組織と併存していた地域もある[5][7][9]。近代以降に少年団などとして大人が関与して組織したものでは、引率者として大人も運営に関わっていく[10]

教育学的な視点では、地域の習俗・民俗伝承の担い手としての位置づけだけではなく、子供が集団生活を学ぶための遊戯集団として子供組を捉えることもある[11][12]

関連行事

地域差はあるものの祭礼で一定の役割を負うことや子供組の参加を前提とした年中行事もあり、埼玉県の猪俣百八灯や鳥取県の因幡の菖蒲綱引きなど重要無形文化財に指定されているものもある[1][3][4][9]。また、地域によっては子供会の行事として再編したものもあり、尾張西部の子供ザイレンのように男子中心の行事から女子も参加する行事へと変化したものもある[13][14]

関連項目

脚注

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