このアルゴリズムの基礎となるステップは、現在の分子配座を不利にするような小さな斥力的ポテンシャルエネルギーを加え、別の配座が見付かる確率を上げるというものである。このためには、関心のある配座変化を記述できる部分自由度 Q(r) を選ぶ必要がある。通常は配座に関連する二面角とするが、原理的にはデカルト座標 r の微分可能関数であればどんなものでも構わない。
このアルゴリズムでは、実際のポテンシャルエネルギーにバイアスエネルギーを印加し、以下のように変形させる。

局所上昇バイアス
はシミュレーション時間 t に依存し、シミュレーション開始時にはゼロとする (
) 。そして、以下の小さな斥力的関数を徐々に足し上げていく。

ここで、 kLE はスケーリング定数、 F(Q-Qn+1) は F(0) = 1 を満たす多次元斥力的関数である。
結果として得られるバイアスポテンシャルは、次のような総和で表わされる。

足し上げる斥力関数の数を減らすため、格子点を中心とする関数のみを用いる手法が広く用いられている。元々は、 F(Q-Qi) として多変数ガウス関数が用いられていた。しかし、ガウス関数は全空間で非零であり、かつ格子点上のガウス関数を足し上げることでできてしまう人為的なエネルギー地形を避けるため、有限次の多項式関数を用いる方が良いと考えられるようになっている[8][9]。