川原繁人

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川原 繁人(かわはら しげと、1980年昭和55年〉 - )は、日本言語学者認知科学者、音声学者、実験音韻論者。専門は主にインターフェイス論(特に、音韻論音声学形態論統語論とのインターフェイス)や音象徴実験言語学一般。実験やコーパス分析に基づいた言語理論の研究を多く行っている。ジョージア大学ラトガーズ大学助教授 (Assistant professor) を経て、現在慶應義塾大学言語文化研究所教授。父親は数理物理学者の川原睦人、実兄は予備校講師・ITライターの川原龍人[1]

川原繁人
(かわはら しげと)
人物情報
生誕 1980年(45 - 46歳)
日本の旗 日本東京都世田谷区
国籍 日本の旗 日本
出身校 国際基督教大学教養学部
マサチューセッツ大学アマースト校
学問
研究分野 英語学
音声学
認知科学
実験音韻論
研究機関 慶應義塾大学
博士課程指導教員 ジョン・キングストン
学位 Ph.D. in Linguistics(マサチューセッツ大学アマースト校)
学会 実験音韻論学会
日本音響学会
日本音韻論学会
日本音声学会
アメリカ言語学会
主な受賞歴 日本音声学会2022年度学術研究奨励賞
義塾賞
日本音声学会学術研究奨励賞
JICUF Scholarship Award
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東京都世田谷区出身。和光幼稚園和光小学校攻玉社中学高校出身。1998年に国際基督教大学に入学し、吉田智行の指導を受ける。2002年、学士習得 (B.A., Liberal Arts)。2000-2001年、カリフォルニア大学サンタクルーズ校留学中、理論言語学の基礎トレーニング、また最適性理論に関する大学院レベルのトレーニングを受ける。学士習得後、2002年にマサチューセッツ大学言語学科大学院に入学。大学院時代からさまざまな研究成果を発表し、2007年にジョン・キングストンの指導の下でPh.D.言語学博士)を取得。博士論文のテーマは音韻パターンへの音声的要因の影響。博士論文の大部分は、現在学術雑誌として出版されている (Kawahara 2006ab, 2007, 2008)。

博士号を習得後、ジョージア大学助教授(2007年~2008年)を経て、ラトガーズ大学言語学科及びラトガーズ認知科学センター(RuCCs)助教授(2008年~2013年)。心理学科所属。音声実験室所長[2]。また、ラトガーズ大学と日本の大学との交換留学にも関わる。2013年から慶應義塾大学言語文化研究所に移籍。多くの国際雑誌の編集委員やPhonologyやLanguage and Linguistic Compassなどの編集責任者を務めている[3]

研究

学生時代は音韻論を専門としていたが、現在は音韻の規則性の元となるような音声(発音・聴覚)のメカニズムも研究している。知覚実験に基づいて、音韻パターンの元になる知覚のパターンの研究を行ったり (Kawahara 2006ab, 2007, 2008)、逆に、音韻パターンが知覚にどのような影響を与えるかを研究している (Kingston et al., 2009, 2011)。また音韻パターンの分析そのものに実験を取り入れるなどの試みも行っている(Kawahara 2011a, b, 2012)[4]

また、日本語ラップの歌詞のもつ洒落の言語学的研究など、本来音韻規則とはあまり関係なさそうな現象から一般化を導き出してくる研究でも広く知られる[5]。2018年にはフリースタイルダンジョンにゲスト審査員として出演した(5th season Rec2)。近年ではポケモンの名前における音象徴の研究や[6][7]プリキュアの名前の研究[8]ドラクエの呪文の研究、秋葉原メイドの源氏名や宝塚の役名、AKBメンバーのニックネーム名[9]、メイド声の研究なども行っている[10]。その他、日本語のアクセントイントネーション音象徴インターネットを使った実験、統計的な手法を用いたコーパス分析、電磁関節造影(EMA)や口蓋電図検査(EPG) を用いた調音実験など幅広い研究を行う。対象とする言語は日本語が主だが、そのほか英語ノルウェー語フランス語アラビア語中国語などの研究も行っている[4]。共著論文が多く、エルデシュ数4とベーコン数5を持つ。

身近な題材を言語学の分析に使うことにより、言語学の裾野を広げることも研究の目標の一つにしている[11][12]。また、ALSの患者の声を救うマイボイスプロジェクトにも積極的に参加している[13]。ラッパー、声優、歌手、歌人など大学外部の人々とのコラボ活動も行っている。自らAI依存に陥った経験から、AI倫理に関しても積極的に発信をしている。[14]

著作

脚注

外部リンク

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