計画上のコースは以下のとおりである。()内は現在の地名・駅名など。
- 王寺停車場(王寺駅)
- 生駒郡三郷村大字勢野(三郷町)
- 法隆寺(斑鳩町)
- 富郷村大字三井・岡本(斑鳩町東部)
- 小泉(大和小泉駅近辺か)
- 郡山町(大和郡山市)
- 九条
- 七条
- 薬師寺
- 唐招提寺
- 伏見村大字菅原(奈良市西部)
- 西大寺
- 佐紀 (平城宮跡北部)
- 法華寺
- 奈良停車場(奈良駅)
- 油坂 (奈良駅のやや北部)
- 若草山中腹
このコースを見てもわかるように、法隆寺・法輪寺・法起寺・慈光院・郡山城跡・薬師寺・唐招提寺・西大寺・大極殿跡(平城宮跡)・法華寺そして東大寺から若草山にいたる多数の名所旧跡を結ぶものであった。
これにより、鉄道を用いた観光のてこ入れを行う狙いがあったようで、「電気鉄道敷設特許願」では「近来頓ニ訪客ノ減少ヲ来シ」ている周辺村落にとって「繁栄ノ一助」となるという主張をしている。また、若草山の中腹までも上るため、若草山山上へ行くのにも利があり「世界ニ著名ナル奈良公園ヲシテ一層其美ト其快ヲ喚ハシムルニ至ル」利があるとの主張を行った。
「平城電気軌道株式会社」をたちあげ、その会社のもとで運営を行う計画で、会社の資本金は、85万円。単線架空式の電気軌道を計画していた。運行は、毎日37 往復、乗車は一車平均17人、一人あたりの平均乗車賃を20銭、年間91834円の収入が得られるとの目論見であった。