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悪魔の呪い (1957年の映画)

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『悪魔の呪い』(あくまののろい、現タイトル Night of the Demon、アメリカ版タイトル Curse of the Demon、日本語別タイトル『悪魔の夜』[2])はジャック・ターナー監督、ダナ・アンドリュース、ペギー・カミンズ、ナイアル・マクギニス出演の1957年のイギリスのホラー映画である[3]。ハル・E・チェスターとフランク・ビーヴィス製作による[1]。モンタギュウ・ロウズ・ジェイムズの『続・好古家の怪談集』(1911) に収録されている「人を呪わば」の翻案である。アンドリューズ演じるアメリカの心理学者がイングランドに赴き、悪魔崇拝カルトや呪いについての調査をするという物語である。もともとのバージョンは96分であったが、アメリカ合衆国で公開される前に82分にカットされた[4]。この短縮版は現タイトル Night of the Demon とは異なる Curse of the Demon というタイトルをつけられ、The True Story of Lynn Stuart (1958) や『フランケンシュタインの復讐』(1958)との2本立てで興行された。1957年の最初の公開時はそれほど興行的に成功しなかったが、のちにホラー映画の傑作として高く評価されるようになった作品である。ハロウィンの時期に展開する超自然ホラーであり、イギリスにおけるフォークホラー映画の先駆的作品と見なされている。

原作 モンタギュウ・ロウズ・ジェイムズ、『続・好古家の怪談集』(1911)収録「人を呪わば」
製作
  • フランク・ビーヴィス[1]
  • ハル・E・チェスター[1]
出演者
概要 悪魔の呪い, 監督 ...
悪魔の呪い
Night of the Demon
監督 ジャック・ターナー
原作 モンタギュウ・ロウズ・ジェイムズ、『続・好古家の怪談集』(1911)収録「人を呪わば」
製作
  • フランク・ビーヴィス[1]
  • ハル・E・チェスター[1]
出演者
音楽 クリフトン・パーカー[1]
撮影 テッド・スカイフ[1]
編集 マイケル・ゴードン[1]
製作会社 セーブル・フィルム・プロダクションズ[1]
配給 コロンビア ピクチャーズ[1]
公開
  • 1957年11月 (1957-11) (United Kingdom)
上映時間 96分(オリジナル)
82分(アメリカ合衆国版)
製作国 イギリス[1]
言語 英語
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あらすじ

イングランドにて、ハリントン教授はライバルであるジュリアン・カースウェル博士に対して、自分にかけた呪いを取り消すよう頼む。お返しにハリントンはカースウェルの悪魔崇拝カルトに対する調査をやめると述べる。ハリントンがカースウェルに渡した羊皮紙が破壊されたとわかった後、カースウェルはできることをするとだけ約束する。ハリントンが帰宅すると、どこからともかく煙が出てきて、そこから巨大な悪霊が出現する。ハリントンは車で逃げようとするか、電線に衝突する。当局は死因を事故による感電死とする。

ジョン・ホールデン博士がイギリスに到着し、もともとハリントンがカースウェルのカルトを暴くつもりだった会議に出席する。ホールデンはハリントンの死とカースウェルのカルトの唯一のつながりはランド・ホバートという殺人の疑いがかけられている男であり、この男はカタトニアによる麻痺状態に陥っていた。ハリントンの協力者たちは超自然的な力がかかわっている可能性を考えるが、ホールデンはそのような可能性を否定する。

ホールデンは大英博物館の図書閲覧室でいかにも偶然と思われる状況でカースウェルに出会う。ホールデンが請求した稀覯本がなくなっていることがわかり、カースウェルはホールデンに屋敷にある自分の持っている版を見せようと申し出る。ハリントンの葬儀でホールデンは故人の姪ジョアンナに会う。ジョアンナはハリントンの日記をホールデンに渡すが、そこにはカースウェルの力に対するハリントンの怖れが詳しく書かれていた。ホールデンはいぶかしみ続けていたが、翌日ジョアンナとともにカースウェルの屋敷に向かう。屋敷でカースウェルは地元の子どものためにハロウィーンパーティをしていた。突然暴風が強く吹き、カースウェルは自分が魔法の呪文で作ったのだと主張する。ホールデンがカースウェルをあざ笑うと、カースウェルはホールデンが3日以内に死ぬと宣言する。

ホールデンと同僚はカースウェルについて議論し、ランド・ホバートを検査する計画を立てる。ホールデンはジョアンナと夕食に出かけ、ジョアンナはホールデンにおじの日記を見せる。ハリントンの日記はカースウェルからハリントンが受け取ったルーン文字が書かれた羊皮紙に触れており、ホールデンは図書館でカースウェルがこっそり自分に渡した似たような羊皮紙を見つける。窓から強風が入り込み、ホールデンの指から羊皮紙が落ちて暖炉のほうに吹き飛ばされ、どうにか衝立で遮られて止まった。ホールデンはこれを取り戻してポケットに入れる。

ホールデンはホバートの家族を訪問し、ホバートに催眠術をかけて本人がかかわっていると疑われている死について探る許可を求める。母親は同意するが、家族は「信者」なのだと述べる。ホールデンがこの家を離れると、羊皮紙が手から飛んで行く。ホバートの家族は脅えてホールデンは「選ばれた」のだと言う。後でホールデンは羊皮紙のルーン文字を近くのストーンヘンジのあたりにあったストーンサークルに刻まれていたものと比較する。

ジョアンナはカースウェルの母に招待された交霊会にホールデンを連れて行く。霊媒はハリントンにチャネリングすると述べ、ハリントンはカースウェルが自分の稀覯本の中にルーン文字解読の鍵となるものを持っていると告げる。ホールデンが交霊会はまやかしだと言って突然出て行った後、ジョアンナはこの鍵を探すつもりだと言い、ふたりはカースウェルの屋敷まで車を運転していく。ジョアンナが外で待つ間、ホールデンは家に押し入る。中でホールデンはヒョウに変形したように見えるネコに攻撃される。ホールデンはカースウェルが入ってきて灯りをつけたため救われ、カースウェルはホールデンが来るのはわかっていたと言う。カースウェルの警告にさからってホールデンは森を抜けて出て行こうとするが、煙や火に追いかけられて逃げる。

催眠下で、疑いをかけられているホバートはホールデンに対して、自分は渡されたルーン文字の羊皮紙を持つことにより死ぬべくして「選ばれた」のだが、自分に渡した相手に返すことで死を逃れたのだと明かす。ホールデンがホバートに自分がカースウェルから受け取った羊皮紙を見せると、ホバートは異常に興奮して窓から身を投げて死んでしまう。

ホールデンはカースウェルがサウサンプトン行きの鉄道に乗ることを知り、ジョアンナが誘拐されて催眠をかけられたまま列車内にとらわれているのを見つける。ホールデンの予告された死の時刻が近づくと、列車が駅に停車し、カースウェルは降りようとする。ホールデンはカースウェルのコートのポケットにこっそり羊皮紙を入れ、カースウェルがそれを見つけると手から紙が飛んで行く。カースウェルは線路上でこの紙を追いかけるが、羊皮紙をつかまえた時に紙が燃える。やって来た列車が近づくにつれ、悪霊が現れてカースウェルを攻撃する。線路上でカースウェルの遺体が発見された時、警察は列車に轢かれて引きずられたと考える。遺体を検分せずにホールデンはジョアンナと出て行く。

キャスト

  • ダナ・アンドリュース - ジョン・ホールデン博士
  • ペギー・カミンズ - ジョアンナ・ハリントン
  • ナイアル・マクギニス - ジュリアン・カースウェル博士
  • アシーニ・セイラー - ミセス・カースウェル
  • リアム・レドモンド - マーク・オブライエン教授
  • ピーター・エリオット - クマール教授
  • モーリス・デナム - ハリントン教授
  • レジナルト・ベックウィズ - ミスター・ミーク
  • ロザムンド・グリーンウッド - ミセス・ミーク
  • ブライアン・ワイルド - ランド・ホバート
  • チャールズ・ロイド=パック - 化学者
  • ユアン・ロバーツ - ロイド・ウィリアムソン
  • リチャード・リーチ - モトラム警部補

制作

脚本家のチャールズ・ベネットが原作「人を呪わば」の権利を取得し、 The Haunted というタイトルでこれにゆるやかに基づいた脚本を書いた。ベネットはこの脚本をインディペンデント系プロデューサーで元子役であるハル・E・チェスターに売却したすぐ後に渡米した。アメリカ到着直後にRKOから脚本買い取りとベネット本人の監督による映画化を打診されたため、ベネットは後で脚本を売ったことを後悔した。もしこの映画が制作されていればロバート・テイラーやディック・パウエルが主演候補だったという[5][6]。

ベネットからこのプロジェクト獲得していたにもかかわらず、チェスターはベネットの脚本は大人しすぎる、あるいはトニー・アーンショーの言葉を借りると「イギリス的すぎる」と考えたブラックリストに入れられた作家サイ・エンドフィールドを雇って最終版の脚本を作らせた。アーンショーが言うには「重要」な貢献であったにもかかわらず、エンドフィールドは結局クレジットされなかった[4]。

監督となるジャック・ターナーは前作『夕暮れのとき』(1956) のプロデューサーであるテッド・リッチモンドの推薦でチェスターが連れてきた[6]。しかしながらターナーとチェスターは映画の撮影中、深刻な意見の不一致に見舞われた。議論のひとつは風の場面についてで、ターナーは2つの電動ファンを2つの航空エンジンに変えさせるべくチェスターを説得しようとした。チェスターがためらうと、スターであるダナ・アンドリューズは、もしチェスターが「監督に映画を監督させない」ならプロダクションを離れると脅した[6]。プロデューサーのチェスターは映画で悪霊の姿を見せることに決め、ストップモーション・アニメーションの巨匠レイ・ハリーハウゼンがこのプロダクションのために悪霊を制作するよう依頼を受けた[7]。映画のロケ地はブロケットホール、ハートフォードシャ(ラフォードホールとして)、ストーンヘンジ、ブリケット・ウッド鉄道駅、大英博物館図書閲覧室などであった[8]。

公開

劇場公開

『悪魔の呪い』はイギリスで1957年に公開された[9]。アメリカ映画である『地球へ2千万マイル』との2本立てであった[4]。アメリカ合衆国では現タイトルの Night of the Demon ではなく Curse of the Demon という別タイトルで公開された。チャールズ・ベネットによると、スタジオが似たようなタイトルの『イグアナの夜』と混同されないようにしたかったためタイトルが変更されたということである[4]。1958年6月に公開されたアメリカ版は長さが82分間で短縮されていた。ホバート一家の農場への訪問、ストーンヘンジへの旅、交霊会の場面の一部、カースウェルと母と会話などの場面がカットされた[10]。大英博物館図書室に行く場面は映画の連続性のため箇所が変更された。アメリカでは『悪魔の呪い』はドライブインシアターや通常の映画館で The True Story of Lynn Stuart や『フランケンシュタインの復讐』との2本立てで興行された[11]。

家庭用ソフト

アメリカ合衆国ではこの作品は1986年にコロンビアトライスターホームビデオから83分間の版でVHSとしてリリースされた[12]。2件目のVHSは1988年にグッドタイムズホームビデオから96分の版がリリースされた[12]。同年にイメージエンタテイメント/コロンビア ピクチャーズにより81分の版でレーザーディスクがリリースされた[13]。96分版の Night of the Demon と83分のアメリカ版 Curse of the Demon 両方を収録したDVDが2002年8月にリリースされた[12]。

イギリスでは Night of the Demon として1995年にアンコールエンタテイメント/コロンビアトライスターホームビデオからVHSがリリースされた[12]。2010年10月18日にイギリスで初めてDVDとしてリリースされたこの版には96分版とアメリカ版が両方収録されていた。4種類の違う編集版を収録したイギリスのオールリージョンブルーレイがパワーハウスフィルムズのインディケーターレーベルから2018年10月22日にリリースされた[14]。

評価

公開時に The Monthly Film Bulletin に掲載されたレビューでは、「このオカルト試論は監督が『キャット・ピープル』(1942) にもたらしたものと同じ確実な手腕で処理されており、平均よりはるかに良い出来である。悪霊が目に見える形をとるところ、とくに結末部分が最も弱いのはたしかであり、大人の想像というよりは子どもの悪夢の産物のように見える。しかしながら嵐の召喚、カースウェルの書斎や森でのホールデンの体験、(ブライアン・ワイルドが見事に演じる)カースウェルの被害者のうちのひとりが催眠によるトランス状態から激しく目覚めるところは強い印象を与える」と評している[15]。

1957年の最初の公開時はそれほど興行的に成功しなかったが、『悪魔の呪い』はのちに批評家や映画作家から高く評価されるようになり、史上最高のホラー映画のひとつとみなされることもある[16][17][18] 。2010年代初めに『タイムアウト』はホラージャンルで仕事をしたことがある多数の著述家、監督、俳優、批評家により、最高のホラー映画を選ぶ投票を行った[16]。トップ100のうち、『悪魔の呪い』は52位になった[17]。映画監督のマーティン・スコセッシは史上最も怖いホラー映画11本リストに『悪魔の呪い』を入れている[18]。ハロウィンの時期を舞台にしているため[19]、最高のハロウィンホラー映画のひとつと言われることもある[20]。

『悪魔の呪い』はイギリスのフォークホラー映画の先駆と見なされている[21]。Little White Lies によると、この映画は「おそらく35年前に作られたベンヤミン・クリステンセンの『魔女』の次、フォークホラージャンルで2番目に実体化した映画」である[22]。

映画レビュー収集サイトである Rotten Tomatoes では、本作は17本のレビューに基づき、100%の評価を受けている[23]。

他のメディアでの受容

ケイト・ブッシュは1985年の楽曲 'Hounds of Love' で 'it's in the trees, it's coming!'という台詞が入ったこの映画のサウンドクリップを使っている[24]。

ダーク・アンビエントのアーティストであるラストモードは2011年のアルバム The Monstrous Soul の楽曲 'Ixaxaar'で映画後半の催眠場面の 'It was the night of the demon' という台詞をサンプリングして使っている[25]。

脚注

参考文献

外部リンク

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Timelines

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