揺動散逸定理
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概要
具体例
揺動散逸定理は古くから特殊な場合について知られており、その例を以下に挙げる。
ブラウン運動
1905年、アルベルト・アインシュタインは、ブラウン運動に関する論文を著し、ブラウン運動を起こしている不規則な運動が、流れの中で粒子を引き留める力をも生み出すことを明らかにした。つまり、静止流体でのゆらぎは流体を流す外力を与えた場合の摩擦力、すなわち散逸的な力と共通の原因を有するということである。ブラウン運動に関するアインシュタイン-スモルコフスキーの関係式は次で与えられる:
ここでD は粒子の拡散係数、μ は移動度(外力F に対する粒子の終端ドリフト速度 vd の比 μ = vd/F )であり、この式が両者の関係を示している。またkB はボルツマン定数、T は熱力学温度である。この関係式は1906年にアインシュタインとは独立して、当時のオーストリア=ハンガリー帝国のポーランド人科学者、マリアン・スモルコフスキー(英語: Marian Smoluchowski) が発見している [1]。
熱雑音
1926年、ジョン・バートランド・ジョンソンが熱雑音を発見し[2][3]1928年にハリー・ナイキストがこれを理論的に説明した[4]。電流のない状態では二乗平均電圧 ⟨V 2⟩ は電気抵抗 R 、温度 kBT 、および帯域幅 Δν に依存し、次のようになる: