普勧坐禅儀
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国宝・永平寺所蔵天福本
「普勧坐禅儀撰述由来」によれば、依頼があったので『禅苑清規』を参考に書いたとしている。執筆場所は、日本帰国後に一時滞在した博多・聖福寺、紀州由良・西方寺、建仁寺説があるが、確定していない[1]。
嘉禄3年に書かれた嘉禄本、天福元年(1233年)に深草・観音導利興聖宝林禅寺(興聖寺)で、嘉禄本を道元自身が推敲補訂して浄書した天福本、やはり道元自身が補訂した『永平広録』に収録された「普勧坐禅儀」の3種類があったとされる[2]。。
このうち、『永平広録』所収の「普勧坐禅儀」(流布本)には2種類あり、永平寺20世の大圓門鶴が写させた門鶴本と、寛文12年(1672年)に卍山道白が校訂し翌13年に刊行した卍山本とに大別される[2]。
また、寛元元年(1243年)11月に吉峰寺で示された『正法眼蔵』巻11の「坐禅儀」にも関連があるとしている[2]。
2025年現在、永平寺が所蔵している本巻(天福本)は、天福元年(1233年)に道元自身による親筆で嘉禄本を浄書したものとされる。
添付の寄進状と、蒔絵師中山胡民作の散蓮華蒔絵経箱[3]の銘から、嘉永5年(1852年)頃に古筆了伴によって同寺に寄進された物である。
内容
次の3節に分けて、坐禅を行うことを勧める内容である。
- 序文(「原(たず)ぬるにそれ道本円通す」より「急ぎ坐禅を務むべし」まで)
坐禅の意義について述べられている。
- 正宗分(「それ参禅は静室宜(よろ)し」より「詎(なん)ぞ随順せざるものならんや」まで)
坐禅を行う環境や坐り方について説明がされている。
- 流通分(「甞観すべし、超凡越聖も」より「受用如意ならしむ」まで)
坐禅の内容について書かれている。
現代語訳など
- 『普勧坐禅儀講話』(忽滑谷快天述、蘆田書店、1925年)
- 『普勧坐禅儀講話』(原田祖岳著、正信同愛会、1933年→大蔵出版、1982年)
- 『普勧坐禅儀』(古田紹欽編、白雲房、1950年)
- 『普勧坐禅儀講話』(秦慧玉著、曹洞宗宗務庁、1965年)
- 『現代講話普勧坐禅儀 - 道元・ふかんざぜんぎ - 』(大洞良雲著、黎明書房、1969年→1977年)
- 『普勧坐禅儀を読む - 宗教としての道元禅 - 』(内山興正著、柏樹社、1977年→大法輪閣、2005年)
- 『普勧坐禅儀をたたえる』(榑林皓堂著、曹洞宗宗務庁、1977年)
- 『普勧坐禅儀の話』(橋本恵光著、大樹寺山水経閣、1977年)
- 『新普勧坐禅儀講話』(小倉玄照著、誠信書房、1991年)
- 『普勧坐禪儀 坐禪用心記 - 髙祖大師 太祖大師著 - 』(井上義衍著、龍泉寺参禅道場、1994年)
- 『普勧坐禅儀の参究』(大本山永平寺編、国書刊行会、1997年)
- 『道元「小参・法語・普勧坐禅儀」』(大谷哲夫全訳註、講談社学術文庫、2006年)
- 「普勧坐禅儀」(流布本・天福本、『道元禅師全集 原文対照現代語訳』第14巻所収、鏡島元隆監修、伊藤秀憲、角田泰隆、石井修道共訳注、春秋社、2007年)
- 『普勧坐禅儀講話 復刻版』(西嶋和夫、井田コーポレーション、2018年)
- 『坐禅を志す人へ - 真実に生きるために - 巨匠道元禅師の【普勧坐禅儀】に学ぶ』(井上希道著、少林窟道場、2019年)
- 『普勸坐禪儀提唱』(立花知彦著、唯学書房、2020年)
