栄養強化剤
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主な品目
厚生労働省では、食品衛生法施行規則別表第1[1]のうち、栄養強化の目的が考えられる添加物の範囲として下記の品目を挙げている[2]。
- ビタミン類 - リボフラビン、L-アスコルビン酸、ニコチン酸アミド、チアミン塩酸塩(ビタミンB1)など31品目
- ミネラル類 - 硫酸カルシウム、塩化第二鉄、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムなど32品目
- アミノ酸類 - グリシン、L-トリプトファン、L-イソロイシン、L-アスパラギン酸ナトリウムなど24品目
このほか、既存添加物名簿収載品目リスト[3]および一般飲食物添加物リスト[4]の用途欄に強化剤と記載されたもの(ヘム鉄、ニンジンカロテンなど)については、製品の原材料欄への表示義務が免除される。毒性が極めて低いものが大半を占めるが、ビタミンAなど過剰摂取により健康に悪影響を及ぼすものも存在する。
栄養強化(enrichment)
栄養強化(えいようきょうか、enrichment)とは、食品の精製や加工の過程で失われた栄養素を補うために、それらの栄養素を再添加し、元の含有量に近づける操作を指す。
概要
食品は精製や加工により、ビタミンやミネラルなどの栄養素が減少することがある。栄養強化は、これらの失われた栄養素を補い、食品の栄養価を維持することを目的として行われる。
具体例
代表的な例として以下が挙げられる。
- 小麦粉:精製時に失われるビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、鉄などを再添加した「強化小麦粉(enriched flour)」
- 精白米:加工により減少するビタミンB1を補うための強化米
類似概念との違い
栄養強化と類似する概念として栄養添加(fortification)がある。
- 栄養強化(enrichment):加工によって失われた栄養素を元の水準に戻す
- 栄養添加(fortification):元来の含有量に関わらず、栄養素を追加する
例として、ビタミンD添加牛乳やヨウ素添加塩は栄養添加に分類される。
目的
栄養強化は主に以下の目的で実施される。
- 加工による栄養素の損失を補い、食品の栄養価を維持する
- 栄養欠乏症の予防を目的とした公衆衛生対策
用語
栄養強化は多価不飽和脂肪酸などの栄養素に関する文脈でも用いられるが、一般には穀類加工食品などに対するビタミン・ミネラルの補填を指す場合が多い。