死を開く扉

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死を開く扉』(しをひらくとびら)は、高木彬光の長編推理小説1957年、『四次元の目撃者』として『宝石』の9月号と11月号に連載された後、同年11月に長編化され、東京文芸社より上梓されたものである。

1957年8月、『宝石』誌売り上げ不振のために、江戸川乱歩が編集長に就任し、雑誌刷新のために尽力している最中であった[1]

同年、高木彬光は7作の連載を抱え、13篇の短篇を発表しており、社会派ミステリーの胎動の中、精力的な活動をしていた[2]。同時期、高木は混迷に陥り、試行錯誤をしているような情況でもあったが、この作品を発表し、直後の12月より『宝石』誌に『樹のごときものあるく』を連載することで、坂口安吾の未完作品、『復員殺人事件』を完結させている[3]

江戸川は、150枚の中編である原形作品について「宙に開く扉という途方もない新着想が、この作のトリックの創意を暗示している」として高く評価している[1]。小粒ながらも密室トリックをメインとした秀作である。

長編化の際に、松下研三が若狭を訪問するきっかけとして、中小出版社の編集者との会話を追加している。

あらすじ

小説のネタ捜しと、旧日本海軍が隠匿したという宝を求めて、福井県の若狭地方を訪れた松下研三は旧友の福原保と再会し、福原から紹介されたインターン医である柿山雄次郎より、小浜に四次元の世界を覗こうとして、二階の自室の壁を繰り抜いて扉を設置した百万長者、林百竹の話を聞かされる。

翌日、福原の案内で小浜の町を観光していた研三は、林が密室状態の例の部屋の中で至近距離から額を撃ち抜かれた射殺死体として発見されたことを知る。

主な登場人物

脚注

関連項目

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