病気や不登校などの子どもの問題の原因は母性に欠ける母親であるとし、多くの母親が子どもや育児について「自分が悪いのだ」と自責の念に駆りたてられた[7][3]。同時期に母と子のスキンシップや結びつきの重要性を主張する言説が増え、母親たちは育児への自信が持てなくなり、育児不安が高まり、社会問題としても注目された[3]。
久徳が言う母原病に科学的根拠はないが、「子どもの病気は母親のせい」などの考えはその後もみられるという意見もある[5]。
社会学者の上野千鶴子は、『母原病』にはじまる一連の議論や、マスメディアによる「母子密着」問題の喧伝に関連する形で、「マザコン少年」という日本的現象の背後に「母子密着の病理」があるとし、その背後に母親という役割が構造的に背負わされる負担があると指摘し、女性の抑圧を明らかにしようと試みた。上野は「母子密着の原理」の一例として「自閉症」を「言葉の遅れ」という症状に単純化する形で取り上げたが、これには自閉症児の親の会から、誤りであると抗議された[4]。