水の中の八月 (映画)
From Wikipedia, the free encyclopedia
東京を舞台に作品を作り続けてきた石井聰亙が、自主映画時代以来初めて、故郷である福岡を舞台にした長編映画。1993年に発表したオムニバスドラマ『TOKYO BLOOD』の一編「HEART OF STONE」で描かれた自然との交感というモチーフがベースになっている[1]。福岡市の全面協力により全編博多ロケで製作し、全国に先駆けて福岡県で先行公開された[1]。
主演の小嶺麗奈はモデル出身で本作が映画デビュー作[1]。高飛び込みの場面はすべて自ら演じている[2]。
撮影は主に16ミリカメラで行われ、祭りの場面など一部の箇所ではHi-8で撮影された映像も用いられている[3]。また、マッキントッシュを用いいたビデオ編集システムも導入された[1]。
物語
超新星が爆発したある年の夏、高校生の桑島真魚は、水族館で少女がイルカの水槽に飛び込む姿を目撃する。その少女は、同じ学校の後輩で高飛び込み選手の葉月泉だった。真魚と泉が親交を深めていくなか、世界では原因不明の奇病「石化病」が流行し、人々が次々と倒れていった[1]。ユニバーシアードの全国大会に参加した泉は、決勝戦で飛び込みに失敗する。真魚はプールに沈んだ泉を助け出すが、彼女は意識不明の重体となる[1]。泉は臨死体験を経て目覚めるが性格が一変し、さまざまな自然と交感できるようになったと述べる。夢遊病のように遺跡を彷徨う泉を真魚は心配する[1]。やがて、泉は自分が生き返ったのは世界を救うためだと悟ると、真魚の静止も聞かずに夜の川に身を投げる。その結果、石化病は消え去った。真魚は考古学者となり、泉の起こした奇跡を調べることに一生を捧げるのだった。