海馬台

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所属側頭葉
NeuroNames188
NeuroLexbirnlex_1305
海馬台
冠状断切片。海馬台は中央左に標記されている。
CA1野から海馬台への移行部(作:Don Cooper・Leah Leverich)
所属 側頭葉
動脈 後大脳動脈
前脈絡叢動脈
NeuroNames 188
NeuroLex birnlex_1305
TA98 A14.1.09.326
TA2 5519
FMA 74414

海馬台(かいばだい)は、ラテン語で「支持」を意味する subiculum に由来し、海馬台複合体(subicular complex)または海馬台皮質(subicular cortex)とも呼ばれる。海馬体の最も下部に位置する構造であり、嗅内皮質海馬CA1の間に存在する[1]

海馬台複合体は、前海馬台(presubiculum)・傍海馬台(parasubiculum)・後海馬台(postsubiculum)・前海馬台移行部(prosubiculum)の4つの関連構造から構成される[2]

海馬台の名称は、カール・フリードリヒ・ブルダッハ(Karl Friedrich Burdach)が三巻本の著書『脳の構造と生命について』(Vom Bau und Leben des Gehirns、第2巻§199)において命名したものである。彼はもともとこれを subiculum cornu ammonis(アンモン角の海馬台)と名付け、他の海馬サブフィールドと関連づけた。

構造

海馬台複合体はCA1野および嗅内皮質第III層の錐体ニューロンから入力を受け、海馬固有部の主要な出力部位となっている[3]。錐体ニューロンは、側坐核中隔核前頭前野外側視床下部結合核(nucleus reuniens)・乳頭体核嗅内皮質扁桃体へと投射する。

海馬台の錐体ニューロンは、バースト発火と単一スパイク発火という2つの活動電位出力モード間の遷移を示す[4]。この2つのモード間の遷移は、海馬からの情報の経路選択において重要であると考えられている。

構成領域として、傍海馬台(海馬傍回に隣接)・前海馬台・後海馬台・前海馬台移行部の4つが記述されている。

前海馬台

前海馬台(presubiculum)は後方皮質の一部でブロードマン27野に相当し、嗅内皮質-海馬の空間・記憶システムへの皮質入力の一部を形成する。

傍海馬台

傍海馬台には格子細胞が含まれており、これらのニューロンは特定の方向への特定の距離の移動に反応する[5]

後海馬台

前海馬台の背側部は、より一般的に後海馬台(postsubiculum)として知られ、頭部の向いている方向に反応する頭部方向細胞(head direction cells)が含まれていることから注目されている[6]

前海馬台移行部

前海馬台移行部(prosubiculum)は、主にサルの解剖学においてよく用いられる用語でげっ歯類ではほとんど使われず、海馬のCA1野と海馬台の間に位置する領域を指し、より高い細胞密度とより小さな細胞サイズによって区別される。

機能

海馬台はヒトのてんかんの一部において役割を果たすと考えられている[7][8]

また、作業記憶や薬物依存症にも関与していることが示唆されている[9][10]

背側海馬台は空間的関係の処理に関与し、腹側海馬台は視床下部-下垂体-副腎皮質軸(HPA軸)の調節に関与すると考えられている。

臨床的意義

アルツハイマー病における潜在的役割

ラットを用いた研究では、海馬台の損傷がアルツハイマー病のラットモデルにおけるアミロイドβの拡散を抑制することが示されている[11]。アルツハイマー病の病理はプリオン様の性質を持つと考えられており、嗅内皮質から海馬台を経由して特徴的な順序で拡散する傾向がある。

追加画像

脚注

関連項目

外部リンク

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