消化ガス
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精製
下水処理場の沈殿地で分離された汚泥は、消化タンクで発酵処理される。その過程では消化ガスの発生と同時に、汚泥が減容化される。メタン菌の種により、20℃以下、25℃ - 35℃、45℃以上の環境のいずれか、もしくはこれらを組み合わせた多段階での発酵が行われる[3]が、後述のとおり加温には消化ガスを燃焼した熱が利用される場合がある。ここで発生する有機酸やアンモニアは、発酵の阻害要因となる[4]。
1980年代以降、消化タンクにはドイツのディビダーク社で開発されたプレストレスト・コンクリート製卵型タンクが広く採用されている[5]。嫌気性発酵の特性上、曝気のための動力を必要とせず、周囲への匂いの拡散もわずかである。
二酸化炭素は、下水処理場内で消費する場合には除去しないこともある[6]が、自動車燃料や都市ガス原料などとして高度利用する場合には、吸収塔内で消化ガスと下水処理水を気液接触させる湿式吸収法、または高圧にした水へのメタンと二酸化炭素の溶解度の差を応用した高圧水吸収法で除去する[7]。下水由来の消化ガスでは、生活廃棄物や畜産系のバイオガスに比べ、豊富な水を利用しての処理がしやすい特徴がある。
硫化水素は、酸化鉄に通するなどの脱硫方法が採られる[8]が、上記の二酸化炭素除去の水処理によっても除去される[7]ほか、硫黄酸化細菌の利用も研究されている[9]。
シロキサンはシャンプーや化粧品などに含まれるシリコンオイルに起因するものであり[10]、燃焼により生じる二酸化ケイ素がエンジンの点火プラグや触媒、ボイラーの排気管などに堆積して機能を損なうことから除去は必須であり[11]、吸着材で除去するなどの方法が採られる。