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源智の井戸

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源池の井戸(げんちのいど)は長野県松本市中央にある井戸。松本市の特別史跡に指定されている。

源智の井戸(背後に見えるのが瑞松寺)

概要

松本城下町が形成される前から飲用水として使われており、城下町ができてからは地元の宮村に住む人々に利用された。井戸の所有者は、中世以来この地に住居を構えていた河辺氏であり、天正年間に小笠原貞慶の家臣であった河辺縫殿助源智(または河辺与三左衛門源智)の名をとって源智の井戸と呼ばれるようになった。この井戸の存在は早くから知られ、歴代の領主や城主は不浄なき旨の制札を出して保護に努めていた。天保14年(1843)刊行の『善光寺道名所図会』には「当国(信濃国)第一の名水」として記されており、遠近からも多くの人々が訪れて酒の醸造にも使われた。明治13年(1880年)の明治天皇松本御巡幸時には、この井戸の湧水が御膳水として使われている。町名の「源地(源池)」はこの井戸の名に由来する[1][2]。

湧出量は毎分約200リットルとされ、別資料では一日あたり280トンとされる。地元だけでなく市内外の人々にも人気が高く、地元の中には毎日飲用している人もおり、遠方から自動車や自転車で訪れてペットボトルやポリタンクで持ち帰る人も多いとされている[1][2]。

松本市内では、美ヶ原高原などの豊かな自然が育んだ清らかな水がいたるところから湧き出し、古くから産業に利用され、飲用水として市民や観光客に利用されてきた。源智の井戸はその代表の一つであり、昭和42年に松本市特別史跡の指定を受け、平成20年には源智の井戸を含めた「まつもと城下町湧水群」が環境省の平成の名水百選に認定されている。 清掃や環境整備は、以前は地元の町会が行っていたが、平成元年の修復整備をきっかけに地元町会の有志10人ほどが「源智の井戸を守る会」を作り、一年間を通じて早朝の清掃、周囲の環境整備、注連縄の張り替えなどを30年にわたり行ってきた。現在は井戸の利用者で構成される清掃ボランティア「源智の井戸を守り隊」が定期的に清掃を行い、地域の高校生が水路の清掃を行うなど、井戸端に集う人々によって清浄に保たれている[1][2]。

松本市は、恵まれた水環境を市民共有の財産として保全するため「松本市水環境を守る条例」を制定し、衛生的な維持管理や必要最小限の採取に努めている。また、井戸の修復整備にも取り組み、平成元年に実施された源智の井戸の整備では、『善光寺道名所図会』の挿絵を参考に往時の井戸を復元している[1]。

所在地

松本市中央3-741ホ[1]

周辺

  • 瑞松寺 - 井戸の隣接にある曹洞宗の寺院。この寺の前身である「宝泉院」は、もとは井戸の位置にあったとされる。
  • 生安寺小路(高砂通り)

関連項目

脚注

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