焔摩天
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概要
胎蔵曼荼羅
焔摩天曼荼羅
別尊曼荼羅である焔摩天曼荼羅は、除病・息災・延寿・産生を祈願する大がかりな修法の、焔摩天供の本尊として用いられる。追善供養のために行われる場合は、特に冥道供と呼ばれる。
真言宗の儀軌書である『覚禅抄』によると、曼荼羅は二重の方形になっており、内院には白水牛に乗った焔摩天と、2人の后妃が描かれる。外院には、太山府君、荼枳尼、遮文荼[注釈 5]、成就仙、昆那夜迦(聖天)、五道大神[注釈 6]、司命[注釈 7]、司録[注釈 8]が描かれており、インドと中国の死に関わる神が、焔摩天の眷属とされている。
また天台宗には、『大日経』とは違う系統の「十九位曼荼羅」と呼ばれる曼荼羅もある。十九尊の内、焔摩天の后妃以外は女神を配さず、周囲には梵天、帝釈天、四天王の他は、総て道教の神を配したものである。
図像
脚注
注釈
- 死后-焔摩后といわれる場合もあるが、出自についてはよく解っていない。七母天の一人の夜摩女(ヤミー)を焔摩后(妃)と訳す場合もある。
- 婆栖(ばす)鳥-鳶に似た隼の類とされる架空の鳥。
- 成就仙(じょうじゅせん)-童子・童女形で、豹柄の皮袋を持つ。身は穢れ人畜に害をなす夜叉であるが、薬力成就を叶えるという。
- 遮文荼(しゃもんだ)-七母天の筆頭で、猪の頭部をもつ女神。ヒンドゥー教の七母神では猪頭を持つのはヴァーラーヒーであり、遮文荼の由来のチャームンダーは痩せた醜怪の姿をとる。墓場や不浄な場所に住む。
- 五道大神-天上・人間・畜生・餓鬼・地獄の五道を管轄する冥官の総称。
- 司命-総ての人間の寿命を管理し、死後の裁きで生前の罪状を読み上げる冥官。
- 司録-人間の寿命や、死後の裁きの記録をする冥官。
- 天台宗の十九位曼荼羅の焔摩天は、中国風の鎧を着け、忿怒の表情をしている。
出典
参考文献
- 小峰弥彦・高橋尚夫『図解・別尊曼荼羅』大法輪閣。
- 錦織亮介『天部の仏像事典』東京美術。