無脳症
脳や頭蓋骨の大部分が欠損している先天性神経学的奇形症
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概要
原因
原因については詳しく解明されていない。しかし、人種によって発現の頻度に差があり遺伝的要因が関係すると考えられているほか、母体の栄養状態など多因的であることがわかっている。
症状
胎児の神経管から脳や脊髄が形成されることが阻害されることにより、脳の一部あるいは大部分が欠如する。大脳のほか、生命の維持に重要な役割を担う脳幹の発達も障害され、欠如する例が多い。そのため、発症した胎児の75%は死産となり、出産した場合も生後1週間以上生存することは難しい[3]が、まれに1年以上生存しているケースも存在する[4]。
延髄の下半分があれば嚥下や啼泣がみられ、音刺激、痛覚に反応を示す。原始反射は存在しており、腱反射は亢進している[3]。
無脳児でも胎齢4か月までは大脳のある程度の発育が見られることが研究によって判明しており、5か月あたりから大脳、小脳部分が退化していくことが報告されている[5]。
頭頂部の頭蓋骨やこれをおおう皮膚の一部または全部が欠損して脳が露出する場合もあるほか、眼球の突出や欠落、口唇口蓋裂なども併せて起こることがある。露出した神経は薄い膜で覆われており、頭髪や皮膚に繋がっている。
頻度は国によって異なるが、アメリカでの発現率は、出産1000人あたり1人[3][6]、日本では10000人に対して10人[7][6]である。
診断
妊娠4か月以降であれば、胎児の超音波診断で出生前診断が可能となる。また、羊水または母体の血清から血清蛋白Α-フェトプロテイン (AFP) が検出される[3]。
治療・予防
治療法については、発見されていない。
予防については、多因性があることと、遺伝子研究がその段階に至っていないことから、確実なものは発見されていない。日本では、ビタミンBの一種である葉酸の摂取がその発症のリスクを低減するとして、厚生労働省が勧告している[8]。