燃料棒

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燃料棒(ねんりょうぼう、英語:fuel rod)は、原子炉の炉心の部品のひとつ。棒状の燃料棒は炉心内での核燃料の標準的な形状であり、複数本の燃料棒が束ねられ、「燃料集合体」と呼ばれるユニットが組まれる。制御棒と共に複数個の燃料集合体によって炉心が構成される。核燃料の交換作業は燃料集合体の単位で行われる。

原子炉(軽水炉)で使用される核燃料は、熱交換効率や安全性、取り扱いの便宜のために、1 cmほどの円柱状の燃料ペレットから始まって、最後は大きな燃料集合体に組み上げられている。

核燃料をセラミックに焼き固められたものが燃料ペレットであり、これを燃料被覆管に封入したものが燃料棒である。燃料集合体はこの燃料棒を束ねて組み上げたもので、この燃料集合体が原子炉に装荷され使用される。

歴史

初期の原子炉では核燃料物質は剥き出しで装荷されていた。また放射能放射線に関する知見が少なかった時代であったこともあり、発生する核分裂生成物 (Fission Product、FP) の管理はルーズで、特に気体の放射性核分裂生成物は、ほぼそのまま大気中に放出されていた。

のちに原子爆弾投下後の広島長崎の詳細な疫学調査の結果、放射線が人体に与える影響に理解が深まり、放射能管理が要求されるようになる一方、いくつかの臨界事故、反応度事故の経験から、原子炉内の核燃料が破壊されると放射性物質の広範囲な流出が起こることが理解され、核燃料物質自体の防護もまた要求されるようになった。現在の原子炉は核燃料物質の取り扱いに当たって、燃料棒、またはそれに準ずる核燃料の封入体を用いて核分裂生成物 (FP) を封じ込めており、いわゆる「5重の壁」の一つとなっている。

構造

関連項目

脚注

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